【岸谷五朗&城田 優インタビュー:VOL.1 】虫の世界が舞台!岸谷演出作品がフェスティバルホールで3月19日(土)開幕

関西ウォーカー

結成21年目を迎えた、岸谷五朗と寺脇康文の演劇ユニット「地球ゴージャス」。14作目となる今回、新作「The Love Bugs」を上演する。

昆虫の世界を舞台に繰り広げる、命と愛の物語だ。毎回話題のキャストには、ミュージカル界で活躍する城田 優、元宝塚歌劇団の蘭寿とむ、初舞台となるアーティストの大原櫻子、実力派マルシアら、総勢34名。スタッフも衣裳デザインは山本寛斎チーム、ヘアメイクには映画「ヘルタースケルター」の冨沢ノボルなどのクリエイターたちが、ファンタスティックな世界を彩る。

すでに東京で1月から開幕し、好評を得ている舞台が、名古屋、福岡のツアー経て、3月、大千秋楽を大阪・フェスティバルホールで迎える。稽古真っ最中だった昨年末、作・演出の岸谷と初参加となる城田 優らが来阪し、会見と個別取材で意気込みを語った。

Q:虫を題材にした発想は?

岸谷:3点あります。ひとつは、よりエンターテインメントな作品を地球ゴージャスの最新作に持って来たいと思って。例えばバック宙とかバック転を切ることに、人間だと説明がいるんですよね。でも、バグズだと、しゃべりながらバック転してもいい。人間の肉体の力を見せるのに、虫の世界という材料はもってこいだなと思って。よりエンターテインメントを作るために、虫にしたというのが1点です。今回、オーディションで、みんなそれぞれ飛びぬけた才能を持っている34名のメンバーが集まってくれました。

もうひとつは、地球ゴージャスの作品はその年、その時限りの作品だと考えて作っています。ですから、この作品の再演はありません。自分の俳優生活と舞台は並行にあって、いままでやってきたタイトルを並べていくと、おそらくそれは自分の年表になる。その年に何を考えていたか、何才の時に何を思っていたかが現れるのが新作の作品作りだと思っています。今、大変な世界情勢のなかで、人間から人間にものを言うだけでは、もう成立しないのかな、人間以外のものから人間にものを言わせなきゃいけないかな、というのが、2つ目の大きな理由です。

3つ目は、主人公を演じる城田 優、蘭寿とむ、寺脇康文という、日常生活で「大きいね」と言われている3人が、「ちっちゃいね」って言われるのはどうだろうと(笑)。で、小さい小さい虫にしてみようと思った。その3点です。

演出の中で、舞台美術や衣裳での世界観づくりに非常に難航しましたが、バグズの世界を作るために、非現実の世界にいける、演劇ならではの世界づくりができるというのも、バグズの魅力のひとつですね。

Q:初出演の気持ちは?

城田:五朗さんとは、7年ほど前にテレビドラマでご一緒して以来、いつか一緒に舞台に立ちたいという思いを僕も持ち続けて、念願かなって地球ゴージャスに参加する機会をいただき、非常にうれしく思っています。エンターテインメントって、なんて素敵なんだろうとか、歌って素敵だな、ダンスっておもしろいな、殺陣ってカッコイイなとか、そういうわかりやすいエンターテインメントや、誰の胸にも届くであろう愛の物語を一人でも多くの方に観ていただいて、温かい感情を持って帰っていただけるよう、精いっぱい頑張ります。

Q:城田さんの魅力は?そしてお客様へのメッセージを。

岸谷:城田 優は、たくさんの魅力を持ってる役者なんですね。ひとつの魅力がひとつの箱だとすると、たくさんの箱を持っていますね。実は僕が開けたい箱をまだ誰も開けてないので、よしよし、地球ゴージャスで開けるぞ、と。だから、おそらく舞台でいままで誰も観たことのない城田 優が演じる役で、城田優の魅力が爆発すると思っています。地球ゴージャスのエンターテインメントでは、ほんとにすべてをやれる役者が少なくて。そのなかですべてを任せて演じ切ることができる俳優の1人だなと思ってお願いしました。是非楽しみにしていただきたいと思います。

いつも大阪で大千秋楽を迎える時に、ほんとに我々の愛する子どものような作品たちが、みんな幸せな作品になって終われています。演劇はほんとに、我々作り手だけでなく、舞台と観客とがひとつになり100になるものだと思っていて、お客様の力がほんとに大きいことを感じ、いつも最後、改めて大千秋楽で感謝しています。フェスティバルホール、僕らの大好きなホールです、新しくなってから初めてです。地球ゴージャスの変化を、生きている地球ゴージャスの進行形を、しっかり証人となってお客様に見ていただきたいなと思っています。

VOL.2(http://news.walkerplus.com/article/73855/)へ続く

■STAGE ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14「The Love Bugs」

期間:3/19(土)~29(火)

会場:フェスティバルホール(大阪市北区中之島2-3-18)

交通:地下鉄四つ橋線「肥後橋」駅より直結

作・演出・出演:岸谷五朗 

演出補・出演:寺脇康文 

出演:城田 優 蘭寿とむ 大原櫻子 平間壮一 マルシアほか

価格:S¥11,000 A¥9,000  B¥8,000

問合せ:0570・200・888(キョードーインフォメーション)

取材・文=高橋晴代、撮影=大西二士男

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