1980年代から続々と投入されているファストフードの子供向けセットメニュー。モスバーガーの本格参入が発表され、これで主なブランドすべてに“おもちゃつきのセット”が出揃ったことになる。そこで各社の“おもちゃ”の違いを探ってみた。
まずはモスバーガー。7/7(火)から「モスワイワイバーガーセット」(440円)と「モスワイワイチーズバーガーセット」(470円)の全国発売がスタートする。他社との大きな違いは、母親の目線に注目した点だ。
初回は発泡材で作られた計算にも挑戦できるパズルと、夏に向けてのビーチボールを用意した。「ファミリーでご利用の際にお子様のご要望にも応えられる商品を目指しました」と広報。HP上に仮想研究所“ワイワイこどもラボ”を設置し、母親の愛情とモスの想いやこだわり反映しながら商品開発をしていくとのこと。おもちゃは2〜3か月周期で新たなものが登場するそう。
数種類のおもちゃの中から1つがセットになった「ハッピーセット」(420〜490円)を販売するマクドナルドは、名探偵コナン、ヤッターマン、ゲゲゲの鬼太郎など、おなじみのアニメキャラとのコラボが多い。昨年の年間販売個数はなんと1億個以上(!)だという。
だが、“キャラ頼み”なのかというとそうではない。「開発は市場調査と厳しい安全基準を元に1年以上前からスタートします。親子の会話が弾むきっかけになればという思いで作っています」と広報。なるほど、確かに現在展開中の“水であそべるポケモン”では水を発車したり水の中で動いたりするおもちゃになっている。水を使って親子で一緒に楽しむことができるため、親と子供のコミュニケーションツールになりそうだ。ちなみに7/10(金)からはドリームワークス制作のアニメ映画「モンスターVS エイリアン」と、大人気の子供服「メゾ ピアノ」のおもちゃが登場する。
一方、童話性が強く、子供から大人までファン層が広いキャラクターを用いているのがケンタッキーフライドチキンだ。「スマイルセット」(500円)ではムーミンやスノーマン、スポンジボブ、ガチャピン×ムックなどのキャラクターを採用したグッズを作成。その効果もあり、子供だけでなくOLや女子学生にも人気が高いそう。
現在は“ムーミンのつめた〜いおやつグッズ”で、ムーミンの顔のキャンデー型やアイストレイなど5つの中から1つ選ぶことができるスタイル。そのかわいさと、ムーミンの愛されキャラから、女子学生にも人気というのは納得だ。こちらも7/23(木)から新たに“スポンジボブ”のビーチボールなど夏グッズがスタートする。
最後に、“集めて楽しめる”のがミスタードーナツ。ファストフードでは後発の2001年から『キッズセット』が登場し、2004年から自社の人気キャラ“ポン・デ・ライオン”のシリーズ化をスタート。現在展開している「ポン・デ・ライオンと仲間たちのチョロQ&ポップンカー」では月に1度のペースで1種類のキャラクターのチョロQとポップンカーが発売され、1年を通して各キャラクターを集めていくスタイルだ。ちなみに8/5(水)にはスペシャルバージョンのチョロQが登場する予定だというから、コレクターには楽しみだ。
母親目線のグッズ、アニメキャラ、ファンシーキャラ、コレクション…と同じように見えて、各社の採用キャラやグッズに狙いが垣間見える“おもちゃ”。ニーズの多様化に対して繰り広げられる各社の今後の取り組みに注目だ。【東京ウォーカー】