6/22、大手通販サイト「Amazon.co.jp」から、2009年上半期の和書ベストセラーランキング(2008年12/1〜2009年5/31集計)が発表され、ベストテンには世相を反映したラインナップが顔をそろえる形となった。
1位は、井上雄彦氏の「スラムダンク『あれから10日後-』完全版」(フラワー)。人気漫画「スラムダンク」の最終回から10日後を描いた作品で、以前雑誌に一度掲載されたが、今回は完全版ということで、コレクターズアイテムとしての側面も出たようだ。
2位は、2009年上半期の“話題人”、オバマ氏がランクイン。「生声CD付き[対訳]オバマ演説集」(朝日出版社)は、オバマ氏の数々の名言を、日英の対訳形式で掲載した本。09年最初のベストセラーで、発売開始から2か月で各書店やWEBサイトのランキング・トップをひた走ったというのも記憶に新しい。
3位は、「知識のワクチン 新型インフルエンザ予防マニュアル」(現代けんこう出版)。マスクが店頭から消えたり、百貨店のトイレに消毒液が置かれたりと、日本を騒然とさせた新型インフルエンザの予防書が、なんと3位に。まだまだ予断は許されないだけあって、インフルエンザ関連書は、下期も話題になりそうだ。
4位には、村上春樹氏の「1Q84 BOOK1」(新潮社)がランクイン。5/29発売にも関わらず、なんと4位に食い込むこの人気。ほぼ予約でこのランキングになったとも言え、その人気ぶりには驚くばかり。年末の年間ランキングにも顔を出してくることは間違いなさそうだ。
また、7位には、映画「おくりびと」効果とも言える、「納棺夫日記(文春文庫)」(文芸春秋)がランクインするなど、世の中の動きやブームに沿った形となった上半期ランキング。ちなみに、5位以下は以下の通り。
5位…「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し。活かす」(日本経済新聞出版社)
6位…「細野真宏の数学嫌いでも『数学的思考力』が飛躍的に身に付く本!」(小学館)
7位…「納棺夫日記(文春文庫)」(文芸春秋)
8位…「この世でいちばん大事な『カネ』の話(よりみちパン!セ)」(理論社)
9位…「奇跡のリンゴ―『絶対不可能』を覆した農家・木村秋則の記録」(幻冬舎)
10位…「30歳の保健体育」(一迅社)
世相を反映したものや、経済書が目立った「Amazon.co.jp」の「2009年上半期ランキング 和書 Top10」。下半期は、「1Q84」がどこまで伸びるのか、またそれ以上のベストセラーが生まれるのかなど、年間のランキングが今から楽しみだ。 【東京ウォーカー】