前田敦子、初めての妊婦役に挑戦!島ロケの思い出も!

関西ウォーカー

「南極料理人」や「横道世之介」など、独特の世界観を描くことで知られる沖田修一監督による映画「モヒカン故郷に帰る」。モヒカン頭で売れないバンドマン・永吉(松田龍平)は、妊娠中の恋人・由佳との結婚報告のため、7年ぶりに瀬戸内海に浮かぶ戸鼻島(とびじま)に帰郷する。しかし、元気が取り柄だった父にがんが発覚し、余命わずかと宣告される…。彼の望みをすべて叶えようと永吉と家族は奮闘する。雑誌の対談をきっかけに沖田監督から由佳役に抜擢され、初めて妊婦を演じた前田敦子が本作の魅力を語る。

―沖田監督からオファーを来た時のお気持ちはいかがでしたか?

「もともと、監督の作品が好きだったので素直にうれしかったです。『飾り気のない性格が由佳にすごく合っているからぜひ! 』と、対談後すぐにお話をいただきました。いつかご一緒したいと思っていたのですが、まさかこんなに早く監督の作品に出演させていただけるなんて思いもしませんでした」

―初めての妊婦役はいかがでしたか?

「もう少し学生役を演じたいと思っていたので、急に飛び越えたという印象がありました(笑)。でも由佳は24歳の設定で、私も24歳なので、もしも今の年齢で妊娠していたらという疑似体験ができて楽しかったです」

―演技で意識されていたことはありましたか?

「由佳と同じで初めての妊婦体験なので、あえて妊娠については深く調べず、彼女の少し抜けている部分をより表現しようと思いました。監督からは、ギャル風の話し方で演じてほしいと言われ、特に語尾を意識しました」

―柄本 明さん、もたいまさこさんとの共演はいかがでしたか?

「若者たちにすごく寄り添ってくれてとても優しい先輩方で、一緒に中華料理を食べに行ったりしました。気まずかったりするかもしれないので、私や松田さん、千葉雄大さんだけで行った方がいいんじゃないのかなと思っていたんですが『なんで誘ってくれないの!』って柄本 明さん、もたいまさこさんから言われました(笑)」

―本作は、瀬戸内海に浮かぶ四島を「戸鼻島」という架空の島として舞台にしていますが、島でのロケはいかがでしたか?

「とても楽しかったです。エキストラの方々がすごく明るくて、撮影を楽しんでくれているということが伝わってきてうれしかったです。それぞれの家でミカンを栽培されていて、おみやげにミカンをいっぱいいただきました」

―映画の中でお気に入りのセリフはありますか?

「『宮島に行ってきた』というセリフがあるんですけど、その前日に実際に宮島へ松田龍平さんとスタッフの方々と一緒に行ってきたので、あのセリフは心から言えた気がします。一言なんですけど、とてもリアルでお気に入りですね。そのシーンの中で永吉がすごく疲れているんですが、龍平さんも『実際すごく疲れた』って言っていました(笑)」

―最後に、本作をご覧になられる方々にメッセージをお願いします。

「一つの家族の日常がたくさん描かれていて、家族っていいな、と思えるような温かい映画になっています。老若男女問わずおすすめできる作品なので、家族みんなで劇場に足を運んでいただければと思います」

取材・文=リワークス

注目情報