【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】  「ぷいぷい」最大の魅力は ラジオテイストにあり!

関西ウォーカー

「ちちんぷいぷい」(MBS)の人気を測るには、ケータイでワード検索をしてみればいい。ずらりと並ぶ項目は、おまじないの「ちちんぷいぷい」ではなく、テレビ番組としての、「ちちんぷいぷい」である。「ほぼ」関西ローカルなのに、というところがさらにカッコいい。「ほぼ」と記したのは、北海道放送(HBC)が2014年10月から、ネットし始めている(13時55分~15時40分)。北海道で「ぷいぷい」。見てみたい。

今年の10月で放送開始から丸17年を迎える長寿番組の人気の理由を長々と分析する必要もなかろうが、あえて「ぷいぷい」最大の魅力をひとつ挙げれば、「ラジオのようなゆったり感」だろう。番組の内容は多少変わったが、「ラジオ的テイスト」は不動だ。

番組最大の功労者である⻆淳一は、「MBSヤングタウン」などラジオから輝いたアナウンサーだ。関西テレビの局アナからフリーとなり、現在「ぷいぷい」司会を務める山本浩之は、MBSラジオで2本のレギュラーをもつ。ラジオが大好きという山本だ。西靖も長らくラジオ番組のパーソナリティーをしていた。NHK紅白歌合戦の白組司会をした際の笑福亭鶴瓶が、放送中に「毎日放送の西靖が…」とわざわざ名前を呼んだのは有名なエピソードだ。2人はラジオで長らく共演していた。制作陣にもラジオ経験者が多数いる。「ぷいぷい」の成功はラジオにあり! なのだ。

プロフィール/影山貴彦(かげやまたかひこ)

同志社女子大学 学芸学部情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など。

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