大阪環状線に新型車両!「323系」車内などお披露目

関西ウォーカー

長らく国鉄時代の古い車両が運用されてきたJR西日本の大阪環状線とJRゆめ咲線に、新たな車両「323系」が投入されることとなり、6月24日、報道陣に新車両が披露された。新たに導入されるのは323系通勤形直流電車。8両編成で、最高速度時速100キロを出すことができる。車両はステンレス製でシルバーに従来の大阪環状線のシンボルカラーのオレンジをあしらいスマートな印象。

披露に先駆け、新型車両のお披露目式典も実施。鉄道タレントの斉藤雪乃さんも出席し、新型車両の除幕式が行われた。先立って行われたトークセッションで斉藤さんは新型車両のシートについて触れ「座り心地がとてもいいんです!最近の車両はシートが薄くスマートになっていますが、323系はS字バネを復活させたので、最初に座ったときの感触がとてもいい」と目を輝かせながら語った。

ほかにも混雑する8号車の出入り口スペースを拡大したり、各車両に車いすやベビーカースペースが設けられたり、優先座席に個別のひじ掛けを付け、お年寄りも立ち上がりやすくするなど、バリアフリー対応が充実、人にやさしい車両になっている。さらに、案内ディスプレイは日本語のほか、英語、中国語、韓国語の4か国語で表示するなど、訪日外国人への案内も強化した。

また、女性専用車両は車体ドア横カラーや客室内の照明の色調を変え、他の車両と区別しやすくなった。これで間違って男性が乗ってしまう可能性も低くなる。

関西ウォーカーが4月に出したムック「京都鉄道博物館ウォーカー」の取材記事を手がけた鉄道ライターの伊原薫さんは「環状線に新型車両が入るのは何十年ぶり。しかも特定の路線用に設計された車両は日本でも例を見ないので、そういう意味ではすごく楽しみ。乗降するお客さんのことを考えたり、座りやすい、立ちやすいなど乗っていて快適になるということで、期待しています」と新型車両への期待を語る。

新型車両は平成28年度から30年度にかけて168両、21編成を投入していく予定だ。

【取材・文=関西ウォーカー編集部 鳴川 和代】

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