“知財でつくるクオリティ・オブ・ライフ”を掲げるフリーマガジン「特許ウォーカー」が、特許庁広報誌「とっきょ」の特別号として発行される。
特集は、「スポーツ業界の進化を支える知財」がテーマ。8月にリオデジャネイロオリンピックが行われ、2020年に東京オリンピックを控える中、市場拡大が期待されるスポーツ業界に焦点が当てられる。
今号では、世界における年間の特許出願数が数十に及ぶ株式会社アシックスの商品開発や、特許の出願や保護を担う知的財産部の拠点となっている神戸市西区にある同社の「スポーツ工学研究所」を徹底解剖。同社の研究と特許チームが一体となった、商品開発の舞台裏が公開されている。
また、同社史上最高のランニングシューズと謳われ、2015年11月に発売された4つの特許を持つ「MetaRun(メタラン)」も詳細に分析し、搭載されている特許のテクノロジーが細かに解説される。他にも、海外市場での売り上げが75%以上を占める同社ならではのグローバル視点での権利保護の取り組みも明かされる。
第2特集では「マンガでわかる知財 行け行け寿司漫画」として、イラストレーター・漫画家である室木おすし氏が、2015年4月に誕生した新たな商標登録をわかりやすく漫画で解説する。「位置商標」、「音商標」、「色彩のみからなる商標」、「ホログラム商標」、「動き商標」からなる5つ商標の特徴を、コミカルなタッチで描いている。
更に、ヒット商品で学ぶ知財「IP SCOPE」では、株式会社バスクリンの商品であり、機能性発泡入浴剤として10年以上も売り上げを拡大している「きき湯」をピックアップ。複数の権利を取得したことにより、競合他社との開発競争を制して入浴剤市場をけん引する商品に成長したエピソードが明かされる。特許庁の職員を紹介する「ツナグヒト」では総務部秘書課の仕事内容が公開されるなど、今号では知的財産に馴染みがなくても共感しやすい内容となっている。別世界の話だと思っていた知財も、「特許ウォーカー」を読めば身近な存在だと感じられるはずだ。【東京ウォーカー】