本州のほとんどは、残念ながら雨天となった7/22だが、かろうじて奄美大島は、雲が多いながらも太陽が観測できる天気に。
46年ぶりとなる日本での皆既日食をレポートするため、記者は前日から奄美大島に上陸。8:00過ぎから、“皆既”日食が島内で最も食時間の長い笠利崎で観測をスタートした。
9:30過ぎから徐々に上部から欠け始めた太陽は、10:00を過ぎたあたりから、ほぼ半分の欠け具合に。笠利崎は、現地の人が多く集まる場所とあり、観光客の賑やかさはないものの、欠けが大きくなるにつれ、「お〜!」という歓声に包まれていく。
しかし、自然のいたずらか、10:30を過ぎた頃から厚い雲が太陽をさえぎりだし、観測が厳しい状況に…。「太陽よ顔を出せ!」と願いつつも、無常に時は過ぎ、ついに10:50過ぎ、「皆既日食」のときを迎える。
残念ながら、念願だったダイヤモンドリングは見れなかったが、太陽が完全に隠れた瞬間、光が消え、夕刻のような闇が辺りを包む。雲に覆われているが、光が隠れるのはよく分かるので、暗くなったとたん、周りからは「おお!」という歓声が沸き起こった。
行くまで気づかなかったのだが、記者たちがいる奄美大島の笠利崎は“皆既日食中”だが、少し離れるともうそこは部分日食。そのため、海の向こうは明るいという、幻想的な景色も印象的だった。
多くの人を魅了した世紀のイベントは計3時間弱で、幕を閉じた。46年ぶりに日本で観測できた「皆既日食」の次のチャンスは26年後。その時も、今回と同様に、多くの人を夢中にさせるに違いない。 【東京ウォーカー】