【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】   八方、方正、陣内、 おっさんばかりの布陣がいい

関西ウォーカー

「八方・陣内・方正の黄金列伝」。大好きなトーク番組だ。月亭八方、陣内智則、月亭方正が進行を務める。主に陣内がゲストとやり取りをし、八方と方正が、見事な間でトークを膨らませる。八方68歳、方正48歳、陣内42歳。おっさんばかりの布陣がいい。もし若い女性アシスタントが入ると番組の空気感は変わる。しっかり腰の据わった雰囲気の中で、ゲストが楽し気にトークをしているのは、3人の人柄に拠るところが大だ。とりあえず、の形で出演者の年齢バランスを計算したり、絵ヅラを考えて、あまり喋りの上手くないアシスタントを足したりする制作者たちは、ぜひこの番組を見習ってほしい。テレビの面白さは、しばしば固定観念を超えたところにある。

ここしばらくのゲストも、テリー伊藤、ピース、YOU、ヒロミ、といったラインアップで全国ネットの番組にまったく引けをとらない。しかも、ネット番組では決して聞けない類いの踏み込んだエピソードが「必ず」出てくる。食い足りないトーク番組が多い中、1時間の長さもいい。

読売テレビの方へのお願いがひとつ。なんとか放送頻度を増やしてはもらえないか? 現行で月イチ+α程度の放送だが、これだけ見応えのある番組だけに少々もったいない。

週イチ化することで、番組の勢いはさらに増すと思う。8月14日の放送では、羽鳥慎一が登場する。

プロフィール/影山貴彦(かげやまたかひこ)

同志社女子大学 学芸学部情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など。

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