日本、中国、韓国で各国1都市選定し、さまざまな文化プログラムを通して交流を深めるという、2014年から始まった国家プロジェクト「東アジア文化都市」。今年は奈良市が日本の選定都市となり、「東アジア文化都市2016奈良市」と称し、さまざまな交流イベントが、同市内で行われている。
また同プロジェクトでは、9月3日(土)~10月23日(日)をコア期間と設定。東大寺、春日大社、興福寺、元興寺、大安寺、薬師寺、唐招提寺、西大寺など奈良を代表する社寺や、なら100年会館(奈良市三条宮前町)などで、舞台芸術、美術、食の3部門を中心に、アートの祭典「古都祝奈良(ことほぐなら)」を開催する。
舞台芸術部門では、日本初の公立文化事業集団・SPACや劇団・維新派による野外舞台公演が平城宮跡で、奈良市民も出演する万葉オペラ「遣唐使物語」が、なら100年会館で行われる。SPACの舞台公演「マハーバーラタ」は9月9日(金)~12日(月)、維新派舞台「アマハラ」は10月14日(金)~24日(月)、万葉オペラは10月1日(土)、2日(日)に開催予定。
美術部門では、日本に文化を運んできたシルクロード上の国々の出身アーティストが、さまざまな社寺で現代美術を展開。東大寺では、同イベントのシンボルアートである木造船が鏡池を東アジアの海に見立て、10月23日(日)まで展示される。
食部門では、「食」という切り口から様々な形で奈良を表現するプログラムを実施。9月2日(金)、3日(土)、17日(土)~25日(日)にならまちセンター(奈良市東寺林町)で開催される「Pop up Restaurant」では、シルクロードを通じた東アジアの変遷、歴史などが食の世界で表現され、同部門ディレクターである船越雅代氏による創作メニューが提供される。
国家プロジェクトなだけあり、貴重な展示や舞台、イベントが盛りだくさん。この機会にしか体験できないものばかりなので、ぜひ奈良市に足を運んでみよう。
【文=関西ウォーカー編集部】
小笠 智子