「名探偵コナン」シリーズのテレビ・劇場版20周年を記念した舞台「名探偵コナン×ライブミステリー ~洋上の迷宮(ラビリンス)~」が、9月22日(祝)から25日(日)に大阪の松下IMPホール(大阪市中央区)にて上演される。本公演は、観客自身が探偵となり、第1幕で事件が巻き起こるミステリーの舞台を観劇。インターミッション(幕間)で事件を推理することができ、第2幕の舞台で真相が解明され、エピローグで出演者とともに答え合わせを行うという観客参加型の推理エンターテイメントイベントだ。物語は、豪華客船“プリンセス・セリザベス号”の船内を舞台に、鈴本財閥創立100周年記念パーティーの最中に殺人事件が発生して、豪華客船は洋上に漂う迷宮と化していく。今回は、本公演で鈴本財閥の令嬢・すみれと同じ大学の友人・真部聖夜を演じる宮城紘大に舞台についてのインタビューを行った。ミュージカル「テニスの王子様」などの舞台や映画にドラマと活躍の幅を広げている彼に、大好きだと語る「名探偵コナン」作品に参加するにあたっての意気込みとは。
―舞台のお話があった時の心境はいかがでしたか?
「僕は『名探偵コナン』作品の大ファンで、アニメや漫画はもちろん、劇場版は全シリーズ観ているぐらい大好きなんです。なので、自分が『名探偵コナン』作品にお仕事として関われることが素直に嬉しかったですね。だけど嬉しさと同時に、大好きなだけに責任感を感じています」
―台本を読まれたり、稽古が始まってみて実際に参加されてからはいかがですか?
「自分が『名探偵コナン』作品の世界にいると思うと凄く楽しいです!物語は、実際にシリーズにあったエピソードに基づいている訳ではないのですが、物語の構成はしっかりとシリーズの魅力を踏襲されているんです。キャラクターが登場して、関係性の描写があって事件が起こり、その事件に対してそれぞれの心境を語り犯人が分かる。そして最後には、犯人の動機になんだかむなしい気持ちにさせられる、ファンなら分かるあの感じです!(笑)。なので本公演は、また新しい『名探偵コナン』シリーズの物語のひとつになるんだなと思っています」
―これまでに出演された舞台とは、また違った新しい試みになると思います。
「本公演は、犯人を推理するお客様と最後には答え合わせをする参加型の謎解きイベントなので、これまで出演してきた作品とは演じ方も違ってきました。例えば、生ならではのアドリブも容易には入れられませんよね。というのも、お客様は僕たちが演じているキャラクターの表情や細かい動作を観て推理していくので、アドリブを入れて変わってしまうと推理に影響してしまうんです。変に考えさせてしまうのかなと。なので、僕たちはセリフをひとつひとつを丁寧に、お客様が観て分かるように伝えないといけないし、僕たちが隅々まで作り上げたものをしっかりと観ていただく必要があるんです。間違ったヒントを作ってしまってはいけないので、その当たりは特に気を付けています」
―すでに東京と北海道で公演を終えられていますが、観に来られた方の反応はいかがでしたか?
「インターミッションも“捜査編”と題したイベントの一部なので、みんな真剣に推理してくれているんですが、その様子が凄く新鮮でしたね。普通の舞台だと、インターミッションには、お手洗いに行かれたり感想を言い合ったりしてガヤガヤと賑やかになるんですけど、受験会場みたいにシーンとなっているんですよ!(笑)。悩んでいる姿を観ると、やっぱり演じ甲斐がありますね。あとは子供から大人まで、幅広い層の方に楽しんで戴けているのが嬉しいです。なにより、会場に子供たちが沢山いらっしゃるのも、今まではなかったので新鮮でした。舞台のようで舞台じゃない、本当にイベントに近い作品になっているので、誰にでも楽しんでもらえると思います。なので、舞台というと敷居が高いイメージで、馴染みのなかった人たちにも気軽に観にきて欲しいですね。そして、初めて舞台を見た子供たちには、舞台って面白いんだと思ってもらえたら嬉しいです」
―見どころや注目ポイントを教えて下さい。
「とにかく、一挙一動を見逃さないでほしいです。大きなお芝居をするというよりは、目線や表情、ささいな仕草など、ヒントがどこに隠されているか分からないので、細かい演技を見逃さないでほしいですね。会話しているキャラクターだけでなく、ステージ全体を広い目で観て、第三者の動きまで全キャストを観て戴けたら面白いと思います!。最後に、注目していたところや推理が当たっていたらとても気持ちいいはずです」
―因みに、9月22日(祝)からは大阪公演となります。関西のイメージっていかがですか?
「関西は大好きです!人が温かくて感情に素直なイメージ。笑うとこはしっかりと笑ってくれて、感動するところはしっかりと涙を流してくれるので、感性が豊かな人が多いなといつも思います。優秀な探偵さんには表彰があって、特設サイトに探偵名(ハンドルネーム)が掲載されるので、せっかくですから関西の方には僕が笑っちゃうような面白い名前を考えてきてくれることを期待しています!(笑)」
―最後に劇場に来られる方にメッセージをお願いします。
「本公演はお客様参加型のお客様が主役のイベントです。みんなで一緒に作る公演だと思っているので、一緒に楽しめたらと思います。是非、気軽に足を運んでみてください!」
【取材・文=関西ウォーカー編集部 大西健斗】
大西健斗