夏用の布団だと、もはや風邪引き必至の今日この頃。会社帰り、ひゅるりと吹く冷たい風にあおられながら、今一番食べたくなるものは…そう、ラーメン! だけど、三十路過ぎのメタボ予備軍の私にとって、一杯だけじゃお腹は満たされない。とくれば、合わせて餃子も注文したいところ。ラーメンライターいわく、京都・三条エリアに、なんとラーメンと餃子が両方うまい店がひしめいているという情報が!
地下鉄東西線の京都市役所前駅から歩くこと数分。そこにライターイチオシの「珍遊 三条店」はありました。中に入ると、「ホントにラーメン店?」と目を疑うほど、しっぽり京風情。昔ながらのガラス戸、灯篭のある箱庭など、昭和初期の町屋を改装した内装は、カウンターより座敷席がおすすめだ。
さっそく中華そば背脂しょうゆ(600円)をツルリ。こってりなビジュアルなのに驚くほどあっさりしている! スープには朝引きの大山地鶏の鶏ガラと背脂を使用しているらしく、これは毎日食べても飽きない味。そしてギョウザ(300円)は豚ミンチや白菜など、定番の具をバランスよく配合した逸品。「酢を効かせたタレでさっぱりいける!」と、思わずお代わりしてご満悦。
気分がいいので京阪三条駅のほうへぶらっと進むと、木屋町の路地裏に「あじと」というラーメン店を発見。聞けば営業時間が21時から朝6時までということで、コアなファンが集まっていた。昔ながらのラーメン(650円)は濃厚なのにさらりとしたスープ。飲み干した後、底に何も残っていないのも驚きだ。ギョウザ(300円)はしっかり味のついたパリッ皮。タレ無しでもウマいが、まろやかな地元三条の村上造酢の酢につけても絶品だ。
ラーメン通の間では、極上の一杯を作るため麺やスープの研究に余念のないラーメン店が、餃子にも力を入れていることは非常に珍しいという。今年の秋は、ラーメンと餃子の奇跡のマリアージュを体感しに、京都へ行くべし!
【関西ウォーカー編集部/薮 伸太郎】