ウケ狙いかマジなのか、新発売“パクチー風味の発泡酒”開発者にインタビュー!

東京ウォーカー(全国版)

パクチーの人気が急上昇している。これまで「アジア料理に添えられる臭い葉っぱ」というイメージでしかなかったが、最近では全国各地でパクチー料理専門店がオープンしたり、「パクチスト」なるファンも増加中。あの強烈な香りが、好きな人にとってはたまらないのだ。

今回、そのパクチーの香りを生かした発泡酒「パクチープライム」が発売された。製造したのは、兵庫県の六甲山系にある日本最古の温泉の一つ「有馬温泉」にある「有馬炭酸力」なる謎のメーカー。どう考えても万人受けしそうにないこの商品、一体どういうつもりで商品化したのだろうか。

パクチー香る発泡酒「パクチープライム」310ml 580円(税抜)


「私、パクチーが大好きなもんで、それで作っちゃいました」

答えてくれたのは、「有馬炭酸力」の谷川氏。“好きだから作る”って、ずいぶん自由な会社なんですね。それはそうと、肝心のパクチー臭はどうなのか。

「結構しっかり香りますよ。目隠しテストすれば、10人中10人がはっきりパクチーとわかるくらい。でも、パクチーが嫌いな人にも飲めるような強さにしています。これがきっかけで、パクチー好きに転向してくれるといいですね」

もう一つ気になるのが、この「有馬炭酸力」という会社名。由来は?

「有馬温泉は、鉄分を含んだ褐色の『金泉』の他に、二酸化炭素が溶け込んだ透明な炭酸泉『銀泉』が湧いているんです。明治時代、この炭酸泉に甘味をつけた、日本初のサイダーともいわれる『有馬サイダー』が販売されたことから、有馬温泉は国内炭酸飲料発祥の地とされ、他にも炭酸泉を使用した有馬炭酸せんべいが名物となってます。我々『有馬炭酸力』は、有馬温泉で炭酸をアピールすべく2014年5月にオープンしました。炭酸温泉水を利用したボディメンテナンスをはじめ、炭酸入浴剤、炭酸コスメ(化粧品)、炭酸飲料など、炭酸にまつわる様々な商品を販売しています。特に、全国から集めた珍しい炭酸飲料は80種類を超え、そのラインナップに驚かない人はいません!これほど炭酸にこだわった品揃えの店は他に無いだろうと考え、『世界初の炭酸専門店』というキャッチフレーズで営業しております!!」

あまりの勢いに“アワ”を食っていると、谷川氏はさらに驚きの情報をぶち込んできた。

「同時発売として、『どろソース』の発泡酒も出したんですよ!」

ソ、ソース!?ソースって、焼そばとかお好み焼きの、あのソース?ソース味の発泡酒って、そんなことが許されるのだろうか。

「神戸のソースメーカー、オリバーソースのどろソースを使った発泡酒、その名も『どろくろ』です。私、どろソースが大好きなんです。ネタにもなるかと思って試作品を作ってみたら、これが予想以上においしい。オリバーソースさんにダメモトで商品化を打診したところ、なんとOKが出まして。海外なんかのクラフトビールには、香辛料を効かせた“スパイスビール”というジャンルがありますが、この『どろくろ』もスパイスビールに分類されるんじゃないでしょうか」「粉もんやカレーに合わせるとよいですが、飲んだ後からスパイスの香り、辛さが追いかけてくるので、ツマミがなくてもイケます」

日本有数の温泉地発、「好き」が高じてできた「パクチー」と「ソース」の発泡酒。現在は「有馬炭酸力」店舗での販売と通販のみだ。「飲食店や酒店でお取り扱いいただける店舗様を募集中です(谷川氏)」とのことなので、飲んでみたい方、興味がある方はぜひアクセスを。それにしても、早くも次なる新商品が何なのか、気になって仕方ないのは筆者だけではないはずだ。【ウォーカープラス編集部/伊藤聡史】

伊藤聡史

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