日本初上陸!巨匠・ティツィアーノの大作が中之島に

関西ウォーカー

ルネサンス期のヴェネツィア絵画に焦点を絞った、日伊国交樹立150周年特別展「アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」が、国立国際美術館(大阪市北区)で10月22日から開幕した。

人間の感覚に直接訴えかけるような、豊かな色彩表現や大胆な構図を特徴とするヴェネツィア絵画を、約60点(イタリア・アカデミア美術館からは45点)展示。

「ルネサンスの黎明」「黄金時代の幕開け」「三人の巨匠たち」「ルネサンスの終焉」「ヴェネツィアの肖像画」の5章で構成され、15世紀から17世紀初頭に至るヴェネツィア・ルネサンス絵画の展開が一望できる展覧会となっている。

注目作品は、ヴェネツィア画壇の第一人者である、ティツィアーノ・ヴェチェッリオが晩年に手がけた祭壇画《受胎告知》。サン・サルヴァドール聖堂(ヴェネツィア)から特別出品されたこの作品は、今回が日本初上陸。高さ410cm、幅240cmもある大作に圧倒され、そして聖堂にいるかのような演出の展示に、神々しさを感じずにはいらなれないはずだ。

国立国際美術館学芸課長・中井康之氏は、「私にとっても、ヴェネツィア絵画が豊かな色彩を持っていると納得、認識できる機会になった展覧会です」と、魅力を語る。

同展では他にも、ジョヴァンニ・ベッリーニ《聖母子(赤い智天使の聖母)》、ヴェロネーゼ《レパントの海戦の寓意》、クリヴェッリ、カルパッチョなど、名だたるヴェネチア派巨匠の名画が展示されている。【関西ウォーカー編集部/小笠智子】

小笠智子

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