名古屋グランパスがクラブ史上初のJ2降格

東海ウォーカー

11月3日、各地で2016 明治安田生命J1リーグ2ndステージ第17節が行われ、ホームのパロマ瑞穂スタジアムで湘南ベルマーレと対戦した名古屋グランパスは1-3で敗戦。これにより、グランパスは1992年のリーグ発足以来初となるJ2への降格が決定した。

この日、パロマ瑞穂スタジアムには、同スタジアムの今シーズン最多動員記録となる18,474人の観客が詰めかけたが、真っ赤に染まったホームスタジアムに歓喜の声が響き渡ることはなかった。

試合は、既に来シーズンのJ2降格が決まっていた湘南ベルマーレを相手に終始苦しい展開。開始早々の6分、湘南・山田直輝に先制ゴールを許すと、37分にも同じく高山 薫のシュートから失点。そのまま前半を終える。

名古屋は後半からフォーメーションを3バックに変更し、ゴールを目指す。2点ビハインドで迎えた50分、竹内 彬に対するファウルでPKのチャンスを得ると、それをシモビッチが確実に沈めて1点差に。敗戦すれば降格が濃厚な名古屋はそこから怒涛の攻撃を見せるも、60分、田中マルクス闘莉王からボールを奪った山田直輝に技ありのゴールを決められ、万事休す。

試合終了を告げるホイッスルが吹かれた瞬間、現実となったグランパスのJ2降格を前に、満員だったパロマ瑞穂スタジアムは異様な静けさに包まれた。

11月4日には久米一正社長の引責辞任が明らかになったものの、来シーズンのチーム編成は監督人事を含めて一切白紙状態。試合後のホームゲーム終了セレモニーでボスコ・ジュロヴスキー監督が「来年、私がこのチームに残れるかどうかはわかりません。しかし、私はこのチームをJ1に復帰させるために残りたい。これまで以上に強くなって、できるだけ早くJ1に戻ってきたい」と強く語ったとおり、1年でのJ1復帰を見据えて、名古屋グランパスは2017シーズンをJ2の舞台で戦う。

【東海ウォーカー/吉橋和宏】

吉橋和宏

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