ベビー・子供服作りに情熱を傾けるヒロイン・すみれを描き好評の、NHKの連続テレビ小説「べっぴんさん」。撮影は順調で22週目の制作に取り掛かっている。現在放送されている舞台は戦後1948年ごろで、ヒロインたちが起こした会社・キアリスの揺籃期を描いているが、今後は主人公・すみれらの子供世代の姿も描かれるようになる。12月7日にはNHK大阪放送局で「『べっぴんさん』次世代キャスト」の記者発表が行われた。今回発表された次世代キャストが登場するのは1月第2週から。舞台は高度成長期に差し掛かる1959年ごろに移る。
その中心的人物となるのが、井頭愛美(いがしらまなみ)扮する坂東すみれと紀夫の娘・さくら。さくらの幼なじみで、彼女に思いを寄せる村田健太郎は、キアリスの創業者の一人、村田君枝と昭一の息子で、古川雄輝が演じる。
彼らを取り巻く人々として、キアリスの創業者の一人、小澤良子と勝二の息子で、小澤龍一を森永悠希、ジャズ喫茶「ヨーソロー」のドラム演奏のバイトをしながらプロのドラマーを目指す河合二郎を林遣都、同じく「ヨーソロー」でバイトをする山本五月を久保田沙友が演じる。
また「ヨーソロー」の女主人・大村すずは江波杏子が演じる。ほか、会見には登場しなかったがキアリスの新入社員・西城一朗に永瀬匡、同じく中西直政に森優作の出演が発表された。
今回の会見は、ジャズ喫茶「ヨーソロー」のセットで行われ、1959年にデビューしたという江波は「ちょうどさくらちゃんの年だった。(会見の場は)江波がさくらであったころのセット。私はリアルにこの時代を生きてきた」と懐かしげに話した。
娘役の井頭愛美とはわずか4歳差というヒロイン・すみれ役の芳根京子は「さくらとは(母子を演じているため)友達になってしまわないように気をつけている。でも、自然に自分より子供という気持ちも出てきた」と母親役も板についてきたようだ。
さくらの幼なじみで15歳の村田健太郎を演じる古川雄輝の実年齢は29歳。「奇跡の29歳とよばれています。自信を持って15歳を演じています」と笑顔を見せた。
三鬼一希チーフプロデューサーは井頭愛美の起用理由について「さくらはすみれと少し似ていて、面影を感じさせる部分がある。私服のときなど、後ろから見るとすみれと間違えることも。親子を表現したいと思い、彼女を起用した」とコメントした。
今回発表されたキャストのうち、江波と森永以外は連続テレビ小説初出演。井頭と古川は1月11日(水)、永瀬と森は1月13日(金)、それ以外のキャストは1月12日(木)から登場する。
【取材・文=関西ウォーカー編集部 鳴川和代】
鳴川和代