12月20日(火)まで開催中のラーメンスタンプラリー「解禁!新小麦麺スタンプラリー ~支那そばや創業者 佐野 実氏の足跡を巡って~」。
東京、神奈川、埼玉の人気12店舗によるイベント限定のオリジナルラーメンが味わえ、集めたスタンプのポイント数によって限定グッズがもらえるとあり、ラーメンフリークの間で話題となっている。新横浜ラーメン博物館にて、横浜ウォーカー編集長の山本がMC役となり「支那そばや」代表の佐野しおりさん、「飯田商店」店主の飯田将太さん、「麺や渦雷」店主の大西芳美さんの神奈川発の3店舗の店主たち、新横浜ラーメン博物館の中野正博氏を交えて、今回のラーメンへのこだわりや佐野 実氏への思いを語ってもらった。
神奈川を代表する店主が佐野氏への思いを語る
山本:スタンプラリーのきっかけは?
佐野:今年7月「佐野実の足跡をたどる旅3」と称して研修に行きました。生前も、佐野実と行く食材の旅というものを行い、大西さんと飯田さんも参加されていたんです。今回は第3弾として北海道に。
山本:佐野さんの食材に対する想いを何か感じましたか?
佐野:とにかくおいしいものを作りたいということで、生産者の元へ足を運び、直接自分の目で確かめないと気が済まない人でした。直接足を運ぶからこそ、いろんな副産物も発見できるし、そのもの自体を手にして、ひとつの丼の中にどう納めるかをいつも思い描いていましたね。
山本:食材を直接見て、大西さんはどのような印象を?
大西:食材のひとつひとつにどれだけの労力や想いがかかって、手元に届くのかを痛感しました。生産者の方の労力や想いも、すべて一杯のラーメンの中にのせないと、という使命感を感じましたね。
山本:直接生産者の人と話して、そういった想いも強くなるんですかね。飯田さんは?
飯田:今回もその前も僕は参加させていただいたんですけど、僕はずっと佐野さんへの憧れが強くて。昔、一人で佐野さんが使っていた小麦をかじりに行ったことがあるんです。そんなことを思い出しながら、早くこれをラーメンにしたい、そんな思いがこみ上げました。
山本:小麦自体をかじることで、ラーメンの味って想像できるものなのですね。
飯田:ある程度を想像できます。実際仕上がってきたらまったく違うものになるかもしれないですが。でも先ほど大西君が言ったように、実際その場に行ってみて、農家の方に触れ合ってみて、またその気候だったり場所に立ってみて、そこからイマジネーションできるものは、食材を買うだけ、とは違いますね。
山本:今までの発想ではなかったものが今回できたって事ですよね。参加店が東京と神奈川で12店舗、それぞれのお店でオリジナルのメニューを作るわけですが、各店舗アプローチが違うわけですよね。今回共通の食材があると伺いましたが、その食材は?
大西:「新小麦」、「羅臼(らうす)昆布」、「サケ節」。これを共通食材として限定麺、創作麺を作ろうという話でスタートしました。
山本:中野さん、ラーメンとしては羅臼昆布、あとサケ節っていうのは意外な食材と感じたんですが、これは珍しいものなんですか?
中野(新横浜ラーメン博物館):そうですね。特にサケ節は非常に珍しいもので、今は北海道の羅臼でしか作っていないと思います。
佐野:まだこの世に生まれて7年くらいの食材ですね。
山本:そうなんですね、そういう意味ではすごく珍しい食材ってことですね。【横浜ウォーカー】
気になる3店舗のラーメンはいかに!? 【後編】へ続く!
田口亜弥