前編に続いて「支那そばや」「飯田商店」「麺や渦雷」の3店舗のメニューを紹介しよう!
「麺や渦雷」は、贅沢なカニの身を使った大きなワンタンが丼を覆う!
大西:メニュー名が「実りの春小SOBA」。今回僕の中で、「芳醇」とか「実り」とかが1個テーマとしてありました。佐野さんのお名前の「実る」につながるところもあったんですが、そこはちょっと「実りの」として。「SOBA」は洋のエッセンスも取り入れて。スープには羅臼昆布とサケ節、それに今回の北海道で食べさせていただいた「カニ」のダシも加えて塩スープにしました。トッピングには新小麦粉で作った巨大なワンタンにズワイガニ、そしてイクラと、エスカルゴバターを。これは香りがフワ~っとあがるんですよ。
山本:このオリジナルのカニの身の入ったワンタンも非常においしそうな感じですけれども、これはウチ(編集部)の取材に行ったスタッフも食べたりしたんでしょうか?
田口(編集部):ワンタンにカニの身がたっぷり贅沢に入ってました!試作段階で2,3個入ってましたね。
大西:あのワンタンを一個にまとめたんです。しかもそれをこれぐらいの大きいものにしたんです(丼よりもひとまわりは大きい四角を描く)。
「支那そばや」は。麺を味わうための、突き詰めた究極の一杯に!
佐野:初の試みなんですけども、今回は太麺を平打ちにして、細麺か太麺かを選んでいただく形にしました。佐野が食べたらどう言うんだろうかと作る側も本当にドキドキで、食べた時にみんな、ああでもないこうでもない言いながら。白髪ネギと、羅臼のイクラをアクセントにしました。箸休めに、羅臼のサケ節や羅臼昆布などのおひたしと、昆布絞めした山水地鶏のモモ肉を添えています。
山本:メニュー名が「想いをつむぐ新麦らぁ麺」ということでですね、ラーメン博物館のほうでは限定50食で販売ですね。イクラも北海道のということで。ドーンとイクラがのってますね。
佐野:あったかいスープに入れると普通つぶれたりしちゃうんですけど、最後までプリっとした食感を残し、おいしくいただけるようになっております。
「飯田商店」は佐野氏への想いを最上級の形に!
飯田:僕は今麺を打っているのですが、「支那そばや」さんの自家製麺で、麺の衝撃を受けました。麺ってこんなにおいしいんだっていう感動が、ずっと今でも消えてなくて。それを追い求めてるんですね。今回こういう企画をいただいて、新小麦、羅臼昆布、サケ節、全部いろんな形で入っているんですけども、僕が一番伝えたいのは、国産小麦ってこんなにおいしいんだよっていう事なんです。そのために、僕が最初に感動した形を思い出しながら、「支那そばや」を真似するっていうわけじゃなくて、僕が感じた衝動を形にしたんですね。チャーシューもキンカ豚やいろんな食材使っていまして、麺も今回切場も変えました。量も昔の「支那そばや」くらい、結構あるんですよ。いろんな人からリサーチして、今185gに!
山本:「厳選国産小麦のらぁ麺~初期衝動~」という名前は、佐野さんのラーメンを初めて食べた時の気持ちでしょうか。皆さん、佐野さんへの想いが現れてますよね。特に佐野さんにささげるラーメンを作ったということなのでしょうか?
佐野:そうですね。でもだんだんとみなさんにそんな想いが芽生えてきたのかもなと思います。小麦の中でも新麦は、とくにまだ水分が多いので、取り入れるのに苦労されたと思うんです。「佐野さんも最初どうやって製麺したんだろう」と想い描いた、というメッセージを参加店舗の皆さんからいただきました。そんな想いを感じてもらいながら、ラーメンファンの方々に食べて巡ってもらえたらうれしいですね。
神奈川の注目3店を含めた、限定ラーメンが食べられるラーメンスタンプラリーは、16年12月20日(火)まで開催中。【横浜ウォーカー】
田口亜弥