名古屋市千種区の東山動植物園に10/17(土)、ユニークな仕掛けが施された新しいニホンザル舎が完成する。その魅力を飼育員の水野展敏さんに聞いてみた。
まず注目は、擬木などを配した木が多い環境。「ニホンザルはもともと木の上で生活する動物。地面から生活スペースを離すことでリラックスできるんですよ」。野草が植えられているのも初の試みとなる。「普通、掃除のしやすさなどから(サル舎の)地面はコンクリート造りなんですよ」。いずれも、より自然環境に近づけることでサルの生態をリアルに感じてほしいという狙いだ。
おもしろいのは、サル舎に向かって突き出た観察デッキ「ビューイングチューブ(仮)」。サルを目の前で観察できるのだ。「サルの表情や手足の指を器用に動かす様子など、いままで見られなかった細部までしっかり見ることができます」。
そして気になるのは、後方に立てられた鉄塔。ロケーションにそぐわず、違和感を感じるが…。「それが一番伝えたいこと。野生動物と人間が共に生きるとはどういうことか、考えてほしいという思いを込めて設置しました」。
完成当日は11:00からオープニングセレモニーを実施。テープカット、観察デッキの渡り初めなどを開催する。新しい環境に驚きぎみのサルの様子も見逃せない。
また11/4(水)〜6(金)には、飼育員による新ニホンザル舎ガイドツアーを実施。(14:00〜、整理券配付11:00〜、各日先着20名)。観察デッキのガラスに塗った黒ミツをなめるサルの表情やしぐさ、おもちゃで遊ぶ姿を間近で観察できる。
営業時間は9:00〜16:50(入園〜16:30)。入園は大人500円、中学生以下無料。【東海ファミリーウォーカー】