大阪の日本画

東京や京都とは異なる独自の文化圏を形成し、個性的で優れた美術作品を生み出してきた大阪。市民文化に支えられた近代大阪の美術は、江戸時代からの流れをくみつつ、伝統にとらわれない自由闊達な表現を花開かせた。その大阪の日本画に関する大規模展覧会となる本展では、明治から昭和に至る近代大阪で活躍した50名以上の才能あふれる画家たちの作品が集結。妖艶で頽廃(たいはい)的な作風で人気を博し「悪魔派」と揶揄された北野恒富や、大阪における女性画家の先駆者で上村松園とも並び称された島成園をはじめ、明治から昭和前期に生み出された、華やかで洗練された名品の数々を展示する。