【影山貴彦のTVコラム・がんばれ関西ローカル!】世界へ羽ばたくには?成功は技術を超えたところに

関西ウォーカー

スター発掘のオーディション番組といえば、「スター誕生!」(日本テレビ系、1971~1983年)だろう。当時の若者たちは、「芸能界にデビューするなら、スタ誕!」と確信していたものだ。そして、「ASAYAN」(テレビ東京系、1995~2002年)。つんく♂プロデュースのモーニング娘。が特に知られている。

その後、日本のテレビ界では、語り継がれるようなオーディション番組は生まれていない。海外では名物オーディション番組がいくつもあるが、日本の文化に合った手法で番組をヒットさせることは、十分可能だろう。

7月から新しい視点のオーディション番組が放送されている。「関西発!才能発掘TV マンモスター」(MBS)だ。関西から世界へ羽ばたく、マンモス級のスターを育てようというローカル番組だ。番組は今、2期生が新たに選ばれたり、視聴者が審査員となる公開選抜テストが行われたりと盛り上がりを見せている。アキナ(秋山・山名)が進行し、RYONRYONこと野村怜花らがプロデュースする。30分ほどの時間だが、アキナのウィットに富んだコメントが印象深い。

先日私は、名作「北の国から」で知られる杉田成道監督の話を伺った。「役者に大切なのは、芝居の上手さではなく、その人の後ろにあるエネルギー」の言葉が響いた。

演者の成功は技術を超えたところにある。難しく、面白い。

影山貴彦

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