「こんな高い料理、一体誰が買うの?」 おせち料理をとりあげた動画「ビックリ日本」(http://www.pcube.co.jp/bikkuri/)を見た中国、台湾、香港の視聴者から多くのコメントが寄せられました。これには私もうなずけました。おせち料理には「一年を元気に暮らせますように」と縁起の良いお料理が詰めると同時に「お正月三が日くらいは、毎日台所に立っているお母さんを休ませてあげようよ」との意味も込められています。でもね、こんな高級なおせちを買える裕福な家庭には年中お手伝いさんが来てそうじゃないですか? 年中休めてうらやましい。
中国人リポーターが、店頭に並ぶ高級おせちの金額を見てまずビックリ。また外国人の視聴者からは、素材そのものの形をいかした盛り付けに「こんなもの料理と言えるの?」「洗って切って詰めただけやん!」とのツッコミも。おせちを作るのって結構手間がかかりますよね。そのあたりがこの映像からは伝わっていないことが(我が家のおせちの)作り手として悔しいです。
おせち料理には、さまざまな願いが込められています。例えば、穴のあいたレンコンで先見性のある一年を祈願し、エビには腰が曲がるまで丈夫という長寿の願いが込められています。
数の子には子孫繁栄と子宝に恵まれますようにとの願いがありますが、人口増加が止まらない中国ではいらぬお節介になってしまいますね。
冷凍食品をレンジでチンすれば誰でも美味しく作れて、コンビニやファミレスが年中無休で開いているこのご時世に、家族と冷た〜いおせち料理をつつく日本独特のこの文化。外国人の目にはとても不思議に映るんですね。
山田亜矢子(ピー・キューブ)