若者の街・渋谷で、看板メニューのチーズinハンバーグセットが1750円。ランチ利用では決して安くないにも関わらず、老若男女から外国人まで常に客足が途絶えない店がある。16年6月にオープンした「俺のハンバーグ シュシュ渡辺」は、広尾でフレンチレストラン「ラ・プティ・シュシュ」を開業していた渡邊高志シェフが腕を振るう、ハンバーグ専門店だ。
コンセプトは“人を元気にする食卓”
レモンイエローの壁にフレンチポップなイラストが飾られた店内で味わえるのは、意外にも“お箸で食べる”定食スタイルのハンバーグ。宮城県直送のひとめぼれ(お代わり自由)と具だくさんの味噌汁はお茶碗とお椀で提供され、おうちの食卓のような気取りのなさ。さらに鎌倉野菜のサラダと一口野菜ジュース付きで、健康への配慮もうれしい。
箸で割った瞬間の驚きも、味のスパイス
この店の一番人気は、店名でもある「俺のハンバーグ とろ~りチーズ in ハンバーグ」だ。まん丸ハンバーグの上には、バーナーで香ばしく炙られたチーズがトッピング。さらにこのハンバーグにはうれしいサプライズが隠されている。箸で割ると、中からたっぷりのモッツァレラチーズがとろ~りと溢れだすが、ここまでは想定内。
一口頬張ると……ジューシーな肉とコク深きチーズ、濃厚なデミグラスソース、そしてもう一つ、ポルチーニの風味が口いっぱいに広がり、まさにおいしさの4重奏!チーズにプラスして季節ごとに忍ばせたお楽しみ食材を楽しめる仕掛けで、5月まではポルチーニ茸、夏はラタトゥイユ、冬にはエスカルゴバターやフォアグラなどが登場予定。他のチーズハンバーグとは一線を画するサプライズを味わいに、何度でも足を運びたくなる。
取材・文=田山容子、撮影=伊原正浩