「ローグ・ワン」がスター・ウォーズ(以下SW)の本筋よりも好みだったので、続いてのスピンオフ企画「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」も待ち遠しかったー! タイムライン的には「SW」エピソード3と4の間、かつ「ローグ・ワン」のちょい前あたりのお話。今作もニヤニヤしちゃう小ネタがてんこ盛りで、リンク探しにムキになるあまり物語への集中力が落ちかけた(焦)。まぁ、”出会ったばかりのソロ&チューイ on 真新しいミレニアム・ファルコン号”の図を観るだけでも、十分に元は取れるよね(笑)
銀河にその名を馳せる伝説の運び屋にして、反乱同盟軍のヒーローとなった”愛すべき悪党”ハン・ソロ。ルークとレイアに出会う前の、彼の”原点”が明かされます。銀河一のパイロットを目指す若きハン・ソロ(オールデン・エアエンライク)は、いかにして生涯の相棒となるチューバッカ(ヨーナス・スオタモ)&愛機ミレニアム・ファルコン号と巡り会ったのか。そして、謎に満ちた美女キーラ(エミリア・クラーク)との秘められた恋の行方とは…!? 百戦錬磨の強盗・ベケット(ウディ・ハレルソン)のチームに、キーラたちと共に加わったソロ。”自由”を求める彼が、莫大な金を生む”危険すぎる仕事”に挑みます!
フォースも戦闘技術も持ち合わせていない、ギャングの世界に足を突っ込みたてホヤホヤの若僧が主人公だし、名匠ロン・ハワードが監督だしってことで、ほかのSWシリーズとは一線を画す世界観です。ファム・ファタール的な美女が登場する敵も味方もわからない”裏切り”のドラマが濃密で、クライム・サスペンスのおもしろさも充満! そして、そんなスリリングな物語を引っ張る、ソロをヤクザな世界へと導く師となるベケット役のウッディ・ハレルソンがシブい~っ。ベケットの人情味あふれるならず者キャラと「誰も信用するな」という教えが、ソロの人生に大きく影響しそうな予感。
…ただねぇ。オールデン君がどうにも”ハン・ソロ”に見えなくてねー(涙)。あくまで個人的感想ですが(「ソロだった!」って言う人もいました)、設定はアウトローながらも、まだあどけなくて毒不足だし、むしろルーク・スカイウォーカーとダブっちゃった。正義感が強くて(悪さはしてるけど)仲間思いな点はソロ印でしたけどね。名セリフ「I have a bad feeling about this. (嫌な予感がする)」をもじった「I’ve got a really good feeling about this. (すげぇいい予感がする!)」とか、前向きすぎだろ…。何がハリソン版にまでスレさせたのか、逆に気になるわぁ。
ハン・ソロの名前の由来や、チューバッカの驚きの年齢(どうりで、容姿に変化ナシ!)など、いろいろ判明しますよ~。ファルコン号のコックピットを飾ることになる、「SW/最後のジェダイ」で、ルークがレイアにソロの形見として渡していた”ゴールデン・ダイス”も初登場です。サイコロをお守りにするような”ギャンブラー・ソロ”を開眼させるアイツ、 ご存知、ランド・カルリジアンも大活躍! さらにさらに、死んだと思ってたアイツ(名前は言えないので、お楽しみに~)が出てきて…、「私のナンバー1キャラを、えらく老けさせてくれたな」とビックリ&ショック!
そして、次につながりそうなネタもちらほら。ベケットが「惑星タトゥイーンで大物ギャングが仲間を集めて大仕事を企んでる」って言ってまして。そう、ルーク&アナキンの故郷・タトゥイーンにいる大物ギャングこそ、ジャバ・ザ・ハット! 続編があれば、この因縁の深い2人が組む展開になるのかなー。そういえば、ボバ・フェットの甲冑もチラッと映りました! こちらもスピンオフが話題となってますね。100本くらい(もっと?)作りそうな勢いの壮大なるSWサーガ...。どうか、生きてるうちに完結してほしいものです。【東海ウォーカー】
【映画ライター/おおまえ】年間200本以上の映画を鑑賞。ジャンル問わず鑑賞するが、駄作にはクソっ!っとポップコーンを投げつける、という辛口な部分も。そんなライターが、良いも悪いも、最新映画をレビューします! 最近のお気に入りは「ルームロンダリング」(7月7日公開)の池田エライザちゃん!
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