秋田発祥のうどん「稲庭うどん」の専門店として有名な「佐藤養助」。秋田県内をはじめ、東京にも店舗展開をしているが、九州ではここだけという「佐藤養助 福岡天神店」で、稲庭うどんの魅力と楽しみ方を取材した。
多彩なメニューで稲庭うどんを満喫
「練る・縫う・伸ばす」という独特の製法で作られる「稲庭うどん」。つるりとした喉越しが特徴のその細麺は、秋田県で発祥し、古くは宮内省に納めていたほど希少な存在だったという。
そんな、九州では珍しい稲庭うどんの専門店として1999年にオープンした「佐藤養助 福岡天神店」では、本場秋田の麺を使った多彩なメニューを楽しむことができる。
豊富なメニューの中でも、麺の食感をダイレクトに感じることができるざるうどんに注目。「二味(ふたあじ)せいろ」(1000円)は、醤油と胡麻味噌味のつけ汁でいただく、人気の一品。醤油はあっさりとしていて、クルミも入っている胡麻味噌はコクを感じ、どちらも麺とよく絡み、それぞれ違った味わいを演出する。また、シンプルなかけうどん(900円)をはじめ、梅肉のさっぱり感がプラスした「梅おぼろうどん」(1100円)、岩のりとおぼろ昆布が磯の香り豊かな「岩のりおぼろうどん」(1100円)など、優しいダシの旨味も堪能できる、温かいうどんもおすすめ。
いぶりがっこなど、秋田グルメも必食!
全てのうどんには、いぶりがっこなど秋田ならではの漬物が付いてくるのがポイント。また、秋田産のじゅんさいや漬物の盛り合わせ、秋田特産の食材「とんぶり」を使った「長芋とんぶり」(460円)などの単品メニューもあり、うどんとの相性はもちろん、お酒のアテに最適な逸品も見逃せない。
福岡では珍しい秋田グルメの数々を、ぜひ味わいつくしてもらいたい。店は博多大丸本館の2階にあるので、買い物がてらふらりと立ち寄れるのもうれしい。
[佐藤養助 福岡天神店] 福岡県福岡市中央区天神1-4-1 博多大丸本館2F / 092-737-1740 / 11:00〜20:00(LO19:30) / 無休
取材・文=森川和典、撮影=本田純一
森川和典