進化著しい「ニトリアプリ」と衝撃の「入社時の年収1300万円」の賃金体系について聞いてみた!

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入社時の年収1300万円という驚きの賃金体系についても聞いてみた

株式会社ニトリホールディングスは35期連続で増収増益となり、その労働生産性は2271万円と、国内トップクラス。そんなニトリホールディングスの躍進を支えてきた、代表取締役社長の白井俊之さんへのインタビュー第2弾では、近年ニトリグループが力を入れているデジタル面について詳しく話を伺った。

進化著しい「ニトリアプリ」の開発について

ーー今後デジタル面を強化されるとのことですが、近年、ニトリグループのデジタル面、特に「ニトリアプリ」の進化が著しいと感じています。2022年11月末時点で約1510万人の利用者と伺いましたが、現在の状況と、多くのユーザーが利用している理由についてどう分析されているかを教えてください。
【白井俊之】「デジタル面を進化させる、DXを推進する」ということではなく、「お客様の購買行動を理解して、よりよい購買体験を提供する」ことが大切だと考えています。購買の場所も、eコマースか実店舗なのかということにこだわるのではなく、お客様のその時々のご都合で、最適な買い方を選んでいただければいいのです。
現に把握しているところでは、eコマースと実店舗の両方を使い分けているお客様が、年間での購入金額としては一番多いんです。そのなかで、やはり「ニトリアプリ」が両方をつなぐための非常に大きなツールになっています。
例えば、実際に店舗に行かないと、商品の質感とか座り心地とかわからないことがたくさんありますよね。「ニトリアプリ」では、お客様が調べたい店舗の商品の陳列場所、在庫状況や家具の配達納期などを知ることができます。「ニトリアプリ」で調べたうえで、店舗に行って実際の商品を確かめていただいたり、店舗でお客様が気になった商品を「ニトリアプリ」に登録し、あとからeコマース上でご購入いただいたり、ということができるのです。

ニトリアプリに実装されている「アプリde注文」のイメージ画面【画像提供=株式会社ニトリホールディングス】


ーー「カメラdeサーチ」やARメジャーの「サイズwithメモ」は“かゆいところに手が届く”機能だと感じました。昨年「店内モード」の機能が追加され、さらに今年2022年6月には店内で商品をスキャンするだけでレジ会計ができる「アプリde注文」がリリースされました。今後はどのような「べんり」で「楽しい」機能をお考えですか?
【白井俊之】直近で発表したものですと、「お部屋deコーディネート」という機能があります。「ニトリアプリ」と「ニトリネット」、そして11月にオープンしたばかりの「池袋サンシャイン60通り店」で店舗初導入しました。これは、お客様のご自宅のリビングや寝室をイメージした空間で家具やインテリアの色・柄を変えることで、気になるインテリアがご自身の部屋に合うか、着せ替え感覚で楽しみながらコーディネートしていただける機能なんです。これを実際にやるとなると、カーテンを取り替えたりしなければならず大がかりになるので難しいです(笑)。でも、「ニトリアプリ」や「ニトリネット」上でなら、色の違いや、部屋全体の雰囲気を瞬時に確かめることができます。将来的には、ご自身の部屋の写真を撮って、そこに商品を追加したり色味を変えることもできるようになれば、より「べんり」になるのではないでしょうか。

「お部屋deコーディネート」は、家具やインテリアの色・柄を着せ替え感覚で変えることができ、コーディネートを楽しめる機能だ【画像提供=株式会社ニトリホールディングス】


ーーすごいですね。さらなる進化に期待したいです。
【白井俊之】いろいろなアイデアがありますが、あまり複雑にすると使いづらくもなるので、お客様の立場に立った開発を引き続き続けていきたいですね。ただ、実店舗ならではの良さ・強さはあります。それは「そこに物があり、すぐ持って帰れる」こと、もうひとつは「物を試せる」ということです。先ほど申し上げた座り心地などの感触や質感は、実物がないとわからないですからね。
また、一都三県(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)でみると、非常にeコマースの利用割合が高いんです。実店舗のお客様を1としたとき、一都三県にお住まいの方でeコマースで購入されるお客様は、ほかの地区のだいたい2~3倍ぐらい多いんです。これには理由があって、ひとつは車での来店率が低いこと。特に都内ですよね。なかなかお店にも行けないからネットで買われるとか、また、車で来店はするけど実物を確認したあとにネットで注文されるお客様が多いようです。

【白井俊之】一方、郊外や地方の店舗だと、車で来店される場合は、いい商品があったらそれを車で持って帰るお客様が多い。ですから、買い方の違い、求められる“店舗の役割”を分析しながら、売場の作り方や商品の在庫数などを変えています。

商品の位置や店舗ごとの在庫も確認できる「店内モード」【画像提供=株式会社ニトリホールディングス】


ーー店舗のあり方も、このアプリが進化するのと同じくどんどん進化しているのですね。
【白井俊之】来店されて、システムキッチンなどの専門的知識が必要な商品を検討されているお客様に向けて、リモートでお客様とニトリの専門アドバイザーをつなぎ、直接相談できる購入サポートシステムをスタートさせています。
システムキッチンを取り扱っているニトリ店舗は全国に多くありますが、時間帯やタイミングによっては、専門分野のメンバーが店舗にいないこともあります。そういうときに、画面の向こうで詳しい人が説明してくれれば、お客様にとって便利ですよね。もちろん、ニトリのリフォームのホームページからでもご相談いただけますよ。

【白井俊之】今はお客様が“売場”で商品を見ながらですが、次のステップとしては、お客様の“ご自宅”とニトリの本部をつなぎ、お客様がご自宅にいながら商品の説明を受けられるようになればいいなと思っています。カタログや商品をデータで送信して、お客様がご自宅で見たり、場合によっては、バーチャルで何か商品が出てくるような状態になっているとか、VRグラスを装着したら商品がパッと見えてくるとか、いろいろなことを考えています。

株式会社ニトリホールディングス 代表取締役社長 兼 最高執行責任者(COO) 白井俊之さん【撮影=三佐和隆士】


ーー実現したらおもしろいですね。IT面(通販サイトやアプリの企画開発)の強化にあたり、入社時の年収1300万円も可能になる賃金体系を別会社である株式会社ニトリデジタルベースに設けていると聞きました。ニトリホールディングスの平均年収835万円(2022年2月期)を大きく上回る賃金体系ですが、この経緯や展望についてお聞かせください。
【白井俊之】これからIT分野の人材を増やしていきたいですし、いろいろな分野で活躍していただきたい。そのためには、働き方を時代に合わせて変えていかなければならないんです。ひょっとしたら、兼業で、一週間のうちほかの会社で20時間働いて、ニトリグループで20時間働く、そういう働き方が生まれてくるかもしれないですよね。働き方や勤務時間帯、それに応じた報酬のあり方は、従来の人事制度だけだとカバーしきれないと感じていました。そのような理由もあり、株式会社ニトリデジタルベースという別会社を立ち上げました。そこで柔軟に対応できるような勤務形態、賃金制度を設けたというのは事実です。そのなかで、今回入社時の1300万円という数字がポンって独り歩きしているようですが、職種によって入社初年度の提示額は違います。1300万円が上限ということではなく、個々人の仕事・能力・成果に見合った報酬体系を採用するということを大切にしていきたいと考えています。

ーーこのコロナ禍でリモートが定着化していますが、御社でもリモートワークをうまく活用しながら、ちょっと変わった働き方をされている方などはいらっしゃいますか?
【白井俊之】IT分野はリモートで勤務している方が多いです。ただ、完全に在宅がいいかどうかというと、必ずしもそうではないのです。ニトリグループでは打ち合わせで話しながら、新たなアイデアが出てくるケースがすごく多いんです。商品ひとつとっても、真ん中に商品を置いて、そこでみんなで話し合ったりしています。そういうところは、やっぱり顔を合わせながらやっていかないとできないところです。対面で会話をすると、アイデアが科学反応みたいに生まれてくることがよくありますし。

ーーケースバイケースということですね。
【白井俊之】海外の工場とのやり取りはもともとリモートでも行っていましたが、コロナ禍になってさらに進みましたね。これは、ある面ですごくいいことでもあるんです。それまでは、出張しないとうまくいかないと考えていましたが、出張ができないからこそ「仕事のレベルを下げないやり方はあるか?」「どういうふうにやればいいのか?」と、海外と国内のメンバー間でいろいろな知恵を出し合い、工夫をしました。だから、そこはすごく進化したと思います。ただ、「やっぱり行かないとダメだな」という場合も、もちろんありますけどね。

ニトリグループには、逆風にこそチャンスがあるという考え方が根付いている【撮影=三佐和隆士】


この記事のひときわ #やくにたつ
・実店舗とデジタルの両面から、より良い購買体験を顧客に提供する
・顧客の行動を分析し、“店舗の役割”を把握したうえで、売り方を臨機応変に変える

取材・文=北村康行/撮影=三佐和隆士

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