半数以上が見学から3カ月以内に入居!?「介護施設の探し方に関する調査」結果を公開
東京ウォーカー(全国版)
業界最大級の老人ホームポータルサイト「LIFULL 介護」を運営する株式会社LIFULL seniorは、介護施設への入居を検討し始めた時期や、探す際に重視した項目などの実態を把握するため、1年以内に家族または親族が介護施設に入居した人を対象に「介護施設入居に関する実態調査 2023年度」を実施。その結果を公開した。
【調査概要】
調査時期:2023年7月4日~7月7日
調査対象:全国の20歳~79歳 男女2000名 ※未既婚不問、有無職不問
・家族、親族の中で1年以内に介護施設(※1)入居者がいる方
・家族、親族の介護施設の情報収集や選定に関与した方
調査手法:インターネットによるアンケート調査
※1)「介護施設」:介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、軽費老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホーム、グループホーム、ケアハウス、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(介護医療院)
※調査結果・データは四捨五入しており、合計が100%にならない場合があります。
半数以上が見学から3カ月以内に老人ホームへ入居
家族や親族が介護施設に入居した際に、いつから入居を考え始め、いつから入居先候補の施設を比較検討し、見学したかをそれぞれ聞いたところ、次のような結果に。
見学した時期について「入居する2~3カ月前」が26.6%と最も多く、次が「入居する1カ月前」(24.4%)という結果に。このことから、半数以上が見学から3カ月以内に入居を決めていることがわかり、多くの人が見学に行ってから短い時間で入居先を決めている傾向にあるといえるだろう。
そもそも入居するかどうかを検討した時期は「入居する2~3カ月前」(19.3%)と「入居する4~6カ月前」(19.2%)が多く、3番目が「1年前」(16.1%)という結果に。半年以内の合計が52.8%となっており、約半数を占めた。
56.5%が1~2カ所の見学で入居施設を決定
入居した施設を決めるまでに何軒の施設に見学に行ったかを質問したところ、最も多かったのが「2カ所」の30.0%で、次が1カ所(26.5%)に。これらを合わせた56.5%、つまり半数以上の人が2カ所以内の見学で施設を決めていることがわかった。一方で19.7%の人は「見学には行っていない」と回答しており、一定数の人が見学せずに入居を決めている実態が見えてきた。
施設に不満がある人の約3割が見学をしていない
施設に対して「とても満足」「満足」「どちらかというと満足」と回答した人のデータと「とても不満」「不満」「どちらかというと不満」と回答した人のデータを比較してみたところ、満足と回答した人では見学施設数について「2カ所」(30.87%)が最多で、次に1カ所(26.90%)、0カ所(18.69%)と続いた。
一方で不満と回答した人の最多は「0カ所」の29.03%。施設に不満を持っている人のうち、約3割が見学をせずに施設を決めているということがわかった。不満を持っている人で多くの施設を見学しているケースもあるため一概には言えないが、やはり見学をして施設を決めたほうが不満を持つ可能性が減ると考えられる。
満足している人の約43%が入居の2~6カ月前に施設を見学
老人ホームを見学した時期について、施設への満足度別に集計。施設に対して「とても満足」「満足」「どちらかというと満足」と回答した人のデータと、「とても不満」「不満」「どちらかというと不満」と回答した人のデータとで比較した。すると、満足と回答した人のほうが「入居する2~3カ月前に見学」と「入居する4~6カ月前に見学」が多く、比較的余裕を持って施設への見学を行っていることがわかる。満足と回答した群では合わせて43.16%の人がこの時期に見学しているが、不満と回答した人の群では29.57%にとどまっている。
また、満足と回答した人のなかで、見学について「わからない/行っていない」と回答した人は15.05%だったのに対して「不満」と回答した人は28.49%となっている。入居先の施設に満足している人は、比較的余裕を持った時期に施設の見学に行って、入居する施設を決めていることがうかがえる。
施設選びで困ったことは?
入居施設を決める際に困ったことを聞いたところ、「急いで探す必要があった」(24.0%)「入居待ちでなかなか入れない」(23.4%)が上位にあがった。また「入居にいくらかかるのかがイメージしづらい」(22.5%)「希望する条件の施設が少ない、見つからない」(19.5%)「選び方、比較のポイントがわからない」(19.5%)といった回答も20%前後の人が回答しており、情報収集に苦心している姿も見受けられる。
介護施設は、介護度や受けたい介護サービス、オプションサービスによりかかる費用が異なるため、パンフレットに掲載された金額は目安となることがほとんど。その点で入居費用がイメージしづらくなっていることが考えられる。また、前述したように施設の比較検討から入居まで2〜3カ月の人が最も多く、短期で探される傾向があることがわかった。日々の介護で時間に余裕がないなか、さらに短期間での施設探しに迫られているとすれば、情報収集に苦心するのも無理はないだろう。
重視されているのは「入居者、スタッフの雰囲気」
施設を検討する際に金額と立地以外で重視したものを聞いたところ、「入居者、スタッフの雰囲気」が37.1%とトップに。3割以上の人が回答したのが「医療サービス体制」(36.3%)「空室状況」(32.1%)「提供しているサービス内容」(30.7%)といった項目だった。雰囲気やサービスの内容について関心が高いとともに、「空室状況」も高い数字になっている。これは前項の「困ったこと」で「入居待ちでなかなか入れない」が上位だったことも理由のひとつと考えられる。
「とても満足」の人は検討時に重視した項目が多い
満足度別に集計すると、「とても満足」と回答した人は「(入居の際に)重視した」という回答の数が全14項目で平均を上回った。さらに、うち12項目で平均を5ポイント以上も上回っており、重視した項目が多いことがわかる。
一方で不満のある人は多くの項目で平均を下回っており、全体的に検討時に重視した項目が多い人のほうが、満足度が高い結果と考えられる。
特に「とても満足」している人は「入居者、スタッフの雰囲気」と「居室の景観、日当たり」で平均を10ポイント以上、上回っている。どちらも施設での生活をするうえで入居者が日常的に接する項目であるため、入居を検討する人はこれらの観点で施設選びをすると満足度が高い結果につながる可能性が高いといえるのではないだろうか。
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