女性の悩みに寄り添ったプロダクトとコミュニティを…。味の素がセルフケアのサブスクサービス「LaboMe(R)」を始めた理由

東京ウォーカー(全国版)

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生理痛やPMSといった女性特有のお悩みは数知れず。これらは人によって症状が異なり、かつプライベートな問題でもあるがゆえに、なかなかほかの人に共有しづらいのが現状だ。そのため、痛みや苦しみを我慢したり、薬で症状を抑えて仕事に赴いたりする人も少なくない。

このような悩みに寄り添うべく、味の素株式会社(以下、味の素)が2023年8月に始めたサービスが「LaboMe(R)」(以下、LaboMe)だ。女性が自分らしい心と体で生きるためのセルフケアをサポートする、サブスクリプション形式のプロダクト&コミュニティサービス。さまざまなジャンルから厳選されたセルフケアプロダクトを会員に届けるほか、コミュニティでセルフケア情報を共有・交換が可能というものだ。

LaboMeをリードするのは、味の素 グローバルコーポレート本部 R&B企画部 アクセラレーショングループの橋麻依子さん。LaboMeは、味の素が行った社内起業家候補を公募する新規事業創出プロジェクトにて、橋さんの企画が選出されたことがきっかけで始まった。今回は橋さんに、LaboMeを発案したきっかけや、コミュニティを作った理由、そして女性の悩みに応えるために取り組んでいることについて話を聞いた。

味の素 グローバルコーポレート本部 R&B企画部 アクセラレーショングループの橋麻依子さん【撮影=後藤巧】


133件から選び抜かれたプログラム「LaboMe」

――まずは橋さんの経歴について教えてください。
【橋麻依子】2017年に新卒で味の素に入社し、4年間営業をしておりました。業務用の営業をメインに行っていて、レストランとか居酒屋などにマヨネーズやクックドゥといった弊社の商品を紹介していました。そして、入社4年目のときに「A-STARTERS」という新規事業創出のプロジェクトが始まりました。これは全従業員を対象に、新規事業立ち上げを望む社員を公募・選抜して、新しいビジネスプランの事業化を推進するというものです。

【橋麻依子】このプログラムには133件の応募があったのですが、そのときに私の企画が選ばれました。そして、この企画案を事業化するために2020年に現在の部署に異動し、トータル3年間をかけて開発を行い、2023年8月にLaboMeのプロダクトとコミュニティのリリースが実現しました。

【写真】橋さんがLaboMeを始めたきっかけには、自身がPMSで悩んでいた経験があった【撮影=後藤巧】


――本当に最近スタートされたばかりなのですね。
【橋麻依子】そうですね。現在はLaboMeのリーダーとして事業をリードしています。メンバーは18人ほどいますが、その人たちと一緒に毎月の運営をしたり、将来のことをみんなで議論したりしています。18人のうち半数ぐらいが研究所のメンバーで、なかには個人事業主の方もいらっしゃいます。30〜40代の女性が多いのですが、なかには男性も在籍しています。

――女性向けのプロダクトやサービスの展開をしていますが、男性もいらっしゃるのですね。
【橋麻依子】私は社内結婚をしていまして。もともとLaboMeは、PMSなどの不調をタブーにしたくないという思いから、男性(夫)と2人で立ち上げた事業なのです。男性がメンバー内にいることで、PMSをはじめとする女性の健康課題も、対話を促進することができます。

【橋麻依子】フェムケアやフェムテックの業界では、女性だけで事業を運営することが多いのですが、女性だけで考えることを優先してしまうと、男性が入ることができなくなります。女性の問題は女性だけで解決する方向に舵を切ると、性別による分断が起きやすくなるのでは?と考えているので、なるべく性別問わずオープンに事業を展開しています。

「LaboMeでできることについて」【提供=味の素】


目指すのは、すべての人に優しいコミュニティ

――次に、LaboMeの概要について教えてください。
【橋麻依子】LaboMeとは、女性のセルフケアのためのプロダクトとコミュニティサービスです。この事業を立案したきっかけには、私自身がPMSに悩んでいたという経験があります。生理前に心と体が不安定になっていたため、それを抑えるためにさまざまなものを試しました。ですが、自分に合うものがなくて「感情をコントロールできない自分ってダメだな」と苦しんでいました。

【橋麻依子】そこで、240名以上にアンケートやインタビューを実施することになりました。その結果から想像以上に多くの人がPMSで悩んでいることを知り、「この課題は自分たちだけのものではない」と確信しました。これが、LaboMeの事業を企画し、A-STARTERSに応募することになった経緯になります。

2023年8月のプロダクトは、植物療法士が監修した100種類のブレンドハーブティー「HERB ARE YOU?」【提供=味の素】


――たくさんの人がPMSに悩まれていたのですね。LaboMeでは実際にどのような取り組みをされていますか?
【橋麻依子】LaboMeでは、私たちが毎月セルフケアのテーマを設定し、それに合わせて厳選したプロダクトをお届けしています。ユーザーが新しいものに出合って試してみながら、自分に合うものを見つけていくことができるという仕組みです。また、コミュニティでは自分の抱える悩みの交換や、専門家への質問や相談が可能です。プロダクトとコミュニティを両輪で回すことで、セルフケアを楽しく快適にしていくというサービスを提供しています。

――サービスのコミュニティがあるのは珍しいと感じます。どのようなきっかけでコミュニティを作られたのですか?
【橋麻依子】私自身もさまざまな女性用のサービスを試したのですが、やっぱり「モノが届いて終わり」ということがすごく多かったのです。企画の際、そのようなことを踏まえてお客様にプロダクトのインタビューをしていると、だんだんと協力してくれる人たちが増えたので、20人くらいの小さなコミュニティを作ってみました。

LaboMeのホームページ【提供=味の素】


【橋麻依子】すると、メンバーの間で「こんなことがつらかった」「あんなことに悩んでいた」といった意見交換や共有が始まり、助け合い精神みたいなものが生まれたのを感じました。そのときに、プロダクトとコミュニティを使いながら、気づきを共有しあうのが大事なのでは?と思い、コミュニティを始めることにしました。

――自分の体のことって、自分しかわからないですものね。
【橋麻依子】そうなんです。実は、PMSには200種類以上の症状があると言われていて、女性同士であってもわかり合えないことのほうが多いんですよね。コミュニティで情報を交換・共有することによって、人によって症状が違うことを認識したり、誰かにアドバイスすることができたりと、さまざまな役立て方があると思います。コミュニティにはそのような相互作用の力があると感じています。

【橋麻依子】また、現在では月に一度オフ会を開いていて、コミュニティに在籍しているメンバーに参加していただいています。イベントでは、今まで話せなかったことを話せたという人がたくさんいます。目の前にいるのが友達や同僚、家族という近い存在ではないからこそ、悩みを共有し合うことができているのかなと思います。

月に一度開催されているオフ会の様子【提供=味の素】


【橋麻依子】最近では、少しハードルが高めのイベントも行いました。デリケートゾーンケアの商品をお送りした際にオフ会を開催し、グループに分かれて体毛や性交渉などのトピックについて議論していただきました。本来なら初めて会った人と話すような話題ではないのですが、このときはすごく盛り上がり、「帰りたくない!」という声もあったほどでした。このような、オフラインで活発化した議論やテーマをオンラインに持ち込められればうれしいですね。

――初対面なのにディープな内容を話すことができるのはすごいですね。
【橋麻依子】みんな実はモヤモヤしていたり、気になっていたりしたことってあるんだなと気づけました。今回のオフ会を開いて、このようなコミュニティ的な場所を作ることの意義を感じましたし、これからもやっていきたいなっていう気持ちが新たに芽生えましたね。

悩みや苦しみを共有し合うことで、さまざまな役立て方ができると橋さんは考える【撮影=後藤巧】


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