影山貴彦のテレビのホンネ。「おは朝」愛されて40年 、キリマンジャロに挑む!

関西ウォーカー

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ABC「おはよう朝日です」


移り気な視聴者に支持され続けた 40 年 あえて挑戦する意気込みこそ継続の秘訣


関西に住んで33年以上になる。もはや他の地域で暮らす自分を想像できないほど、関西が好きだ。そんな私の日々の生活より、さらに長く関西に根付いているテレビ番組がある。「おはよう朝日です」(ABCテレビ)だ。1979年4月の放送スタートから40年が過ぎた。ちなみに、姉妹番組の「おはよう朝日土曜日です」も、1982年1月のスタートなので、こちらも37年以上続く超長寿番組である。

 当たり前の話だが、40年にわたり番組を続けるためには、40年の歳月が必要だ。情報社会のスピードの速さは、日々加速度的に増している。先週聞いたばかりのニュースが、どこか遠い昔のことのような錯覚を抱くことはないだろうか?そんな時代に、人気長寿番組を生み出す事は至難の業だ。移り気な視聴者にずっと支持され続けた40年、ABCテレビに心から敬意を表したい。

 番組が長く続くと、とかくマンネリに陥ることがある。ただ、朝の情報番組に関しては、あまりに斬新に番組を変革すると、視聴者が離れる恐れがある。長らく親しんでくれている視聴者をきちんと大事にしながら、時に新たな刺激を与えるのがベストなのだ。

 そんな中、「おは朝」では先日、番組メイン司会を務める岩本計介アナウンサーが、30年近くお天気コーナーを担当する正木明キャスターとともに、キリマンジャロ登頂に挑戦することが発表された。9月に番組内で登頂挑戦の模様が紹介される。

正直、ここまでの企画を番組でやる必要があるかといえば、答えはノーだ。無理せず日々の放送を積み重ねれば十分である。だが敢えて挑戦する、その意気込みが詰まるところ、番組の人気が継続する秘訣だろう。スタッフも数名同行するそうだが、マスコットキャラクターの「おき太くん」も登頂するのか?気になるところだ。ちなみに山頂到達率は50%だという。

元毎日放送プロデューサーの影山教授


【著者プロフィール】影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 メディア創造学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、ABCラジオ番組審議会委員長、上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

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