毎日の食卓に欠かせないご飯。近年では加熱方式や内釜の素材などにこだわった高級炊飯器が人気を呼び、10万円を超えるものも登場している。また、保温機能のない炊飯に特化したデザインの良い炊飯器も登場し、市場を賑わしている。しかし保温し続けることでパサパサになったり、冷蔵・冷凍保存したご飯は炊きたての感動がなかったり、保温機能がない炊飯器は温め直しを推奨していたりも…。そこで令和の時代の今こそ、「おひつ」に注目してみてほしい。
「おひつ」とは、旅館や料亭などでほかほかのご飯を入れて運ばれる、飯櫃(めしびつ)ともいわれる蓋付き入れ物。 その歴史は古く、平安時代に誕生したとされている。電気炊飯器が誕生する前、江戸時代から昭和30年ごろまでは、ご飯はお釜で炊いていた。お釜で炊いたご飯は、炊きたてはふっくら熱々だがすぐに焦げつき硬くなってしまう。そこで使われたのが「おひつ」。炊いたご飯をおひつに移すだけで、調湿機能によりおいしく保存ができた。また持ち運びがしやすいというメリットもある。しかし時代とともに、金属製の保温ジャーや保温機能付き炊飯器が誕生すると、手入れの面倒な昔ながらの木のおひつは敬遠されるようになってしまった。
キッチン・アウトドアブランドのIWANOは、「せっかくおいしく炊けたご飯を最後まで最高においしく食べてほしい」という想いから、“陶器”のおひつ「IWANOおひつ」を開発。使用方法は炊きたてのご飯を「IWANOおひつ」に移し蓋をして、おひつごと冷蔵庫または冷凍庫へ保存するだけ。食べるときには、おひつごと電子レンジで温め直す。炊飯器で保温し続けたり、パサパサを懸念して食卓に出したままにしたりする必要がないのだ。厚生労働省では家庭でできる食中毒予防として、調理後の食品は、室温に長く放置してはいけないとしている(※1)。
(※1)出典:厚生労働省 家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
2日目ご飯vs炊きたてご飯の食べ比べ!3人に1人が…
IWANOを運営する株式会社ユニバーサル物産は、従業員の100%が女性。日々のプライベート台所仕事に加え、的確に顧客を案内するため社内調理会を常時実施している。つまり日頃から“おいしい”には敏感だ。そこで「クイズ・炊きたてご飯はどれでしょう?!」と題して、IWANO従業員によるご飯の食べ比べクイズ大会を開催。炊きたてご飯と一晩保存し温め直したご飯を実食して、炊きたてご飯を当てるクイズを実施した。
「IWANOおひつで一晩冷蔵保存&電子レンジで温め直しご飯」
vs「プラスチック製密閉容器で一晩冷蔵保存&電子レンジで温め直しご飯」
vs「炊きたてご飯」
その結果は、3人に1人が「IWANOおひつで保存した2日目ご飯」を「これが炊きたて!」と間違えた解答をした。正解したIWANO従業員も「IWANOおひつ保存のご飯」が炊きたてではないかと、とても迷ったそうだ。
「おいしい」には裏づけが!保存した翌日ご飯の水分量を調査すると…
「IWANOおひつで一晩冷蔵保存したご飯」と「プラスチック製密閉容器で一晩冷蔵保存したご飯」の水分量を検査機関で調査したところ、ご飯100gに対し水分量に1.2gの差が出た(※3)。これは子ども茶碗1杯に水を小さじ1/5強もの違いとなる。
(※3)(一財)食品分析開発センターSUNATEC調べ
【IWANOおひつの場合】
「もっちりしている」
「もちもち!」
【プラスチック製密閉容器保存の場合】
「水っぽい」
「かたくて、ぼそぼそ」
このクイズ時の証言の裏づけが「水分量1.2gの差」だ。
「IWANOおひつ」で保存するとおいしい理由、それは萬古焼(ばんこやき)の特徴である調湿機能がはたらいているからだという。陶器素材の無数にある細かい気孔が、ご飯の水分が少ないときは水分を放湿し、水分が多いときは水分を吸湿し、ご飯の水分量を最適に調整する。炊きたてご飯の旨味ある湯気をとじこめても、水分を吸湿または放湿することでご飯の水分量を整えているのだ。そして電子レンジで温め直しの際も、水分はおひつ内の全体に行き渡り調整される。