自宅にいながら多くの顧客をつかむ。個人起業家にとってのWeb集客「三種の神器」

東京ウォーカー(全国版)

どんなにいいサービスを提供するビジネスをはじめたとしても、そのサービスが知られないことには稼ぐことはできない。個人起業家が顧客を集めるにはどうすればいいのか。まさにWeb集客をメインとしたコンサルタントとして活躍している前田伊織さんにアドバイスをお願いした。

Web集客をメインとしたコンサルタントとして活躍している前田伊織さんにインタビュー【撮影=樋口涼】


誰にでもすぐにはじめられるWeb集客

私は、著書などを通じて、自分自身のエクスペリエンス(経験)をマネタイズ(収益化)する、「エクマネ」というものを、起業を考えている人にすすめています。たとえばこれまでの習い事や趣味、あるいは悩みなどから培ったことを誰かにレッスンするといったことです。

自分とまったく同じ経験をしている人は世の中には他にいませんから、オンリーワンの存在になれます。また、すでに経験があることを仕事にするために、未経験のことを新たに学んで仕事にすることと比べると、楽で早くて簡単というメリットもあります。

ただし、そうしたサービスでしっかり稼いでいくためには、もちろんお客さまに集まってもらう必要があります。でも、心配無用です。今はインターネットを介したWeb集客という手法があります。

Web集客の最大のメリットは、起業をはじめたばかりの人でもすぐにはじめられるということにあります。集客には、他に「紹介」「ジョイントベンチャー」という手法もあります。紹介は、文字どおり誰かにお客さまを紹介してもらう手法。ジョイントベンチャーは、すでに集客力を持っている人と組むなど、簡単にいうとコラボです。

でも、お客さまを紹介してもらうにも、集客力を持っている人と組むにも、起業したばかりの人にはとにかく実績が足りません。そのため、紹介してもらうのもコラボをしてもらうのも難しいのが現実です。

一方、Web集客ではそんな心配はありません。PCなどのデジタル端末とインターネット環境さえあれば、どんなに駆け出しの起業家であってもすぐにはじめられます。

【写真】Web集客のメリットを語る前田伊織さん。なかでもFacebookを進める理由は…【撮影=樋口涼】

ユーザー年齢層高めだからこそ、Facebookがいい

Web集客ツールの三種の神器として、「Facebook」「アメブロ」「メルマガ」を私はおすすめしています。

もちろん、YouTubeやInstagram、Xなどもできるに越したことはありませんが、個人ですべてを網羅することは不可能です。それこそYouTubeを使おうとして動画編集に時間をとられて本業がおろそかになってしまえば、本末転倒以外のなにものでもありません。私の経験を通じて、さまざまなツールのなかから厳選したものがこの3つということです。

Facebookは、世界最大級のSNSです。国内の月間アクティブユーザー数は、2600万人といわれています。これは、情報を流して拡散していくフローのメディアとして使います。

一般ユーザーのFacebookの使い方は、基本的には暇つぶしです。そのなかで自分のサービスについて発信を続け、たまたま目にした人に「この情報、ちょっと気になるな」「この人のことを知りたいな」と思ってもらえればラッキーというかたちです。

だからこそ、世界最大級という点が効いてくるのです。みなさんのなかにも、TikTokやInstagramはやっていないけれどFacebookのアカウントは持っているという人も多いのではないでしょうか。ユーザー数が多いため、多くの人の目にとまる可能性も高いのです。

また、Xとちがって文字数の制限はほぼありませんから、より多くの情報を詰め込める点もメリットですし、さらにユーザーの年齢層が比較的高めという点もFacebookの強みです。収入が低い若年層が中心のメディアだと、たとえ注目されてもそこから仕事につながりにくいのです。

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