株式投資は「推し活」と同じ。将来有望な企業の見抜き方

東京ウォーカー(全国版)

「投資」とはどんなものだと考えているだろうか?女性向けの株式投資スクールを主宰する松下りせさんは、株式投資を「推し活」と捉えることをすすめる。そう捉えることが、株式投資において最も重要な、投資すべき企業を見定めることにつながるからというのがその理由だ。

女性向けの株式投資スクールを主宰する松下りせさんにインタビュー【撮影=藤巻祐介】


投資を「推し活」と捉えれば、投資が楽しくなる

投資とは、いわゆる「推し活」だと私は捉えています。投資とは、企業そのものや、あるいは企業が社会に対してなそうとしている事業に対する応援――すなわち推し活に他なりません。資本主義経済は、そういった推し活の結果として企業が出した利益の一部が株主に還元されるという構造になっているのです。

そのように、投資を推し活だと捉えると、投資家にとってより有利にもなります。アイドルなどの推し活をしている人は、応援したい「推し」を見つけたら、心から楽しみながら徹底的に推しを知り尽くしますよね。

推しはなにが好きで、将来的にどんな目標を持っていて、どのメディアでどんなコメントをしたのか、SNSにどんな投稿をしたのか。そのように推しを徹底的に調べる力は、株式投資において企業を調べる力にも通じるものです。

つまり投資とは、推しの対象が人から企業に変わっただけなのです。そう捉えると、まだ投資に疎い人であっても、株式投資がどういうものかイメージしやすくなるのではないでしょうか。

ただし、「企業を推す気持ちがないと、株式投資で成功することが難しくなる」というわけではありません。推す気持ちがなくても、しっかり学んで投資で成功している人はたくさんいます。

ただ、企業を推す気持ちを持っていると、気になる・好きな企業を応援するのですから、株式投資が楽しくなることは間違いありません。楽しくなれば、投資において重要な「投資を継続する」こともできるようになります。どうせ株式投資をするのなら、楽しく続けたいものですよね。特に初心者ならなおさらではないでしょうか。そういう意味でも、ぜひ投資を推し活だと捉えてほしいと思います。

【写真】投資を「推し活」と捉えることを推奨する松下りせさん【撮影=藤巻祐介】

推すべき企業は、「社長の実力」で判断する

では、推しにすべき、つまり将来的に成長していく企業を見定めるにはどうすればいいでしょうか。それにはいくつかのポイントがありますが、最も重要なポイントは、その企業の「社長がどういう人か」という点です。もっと端的にいうなら、「社長の実力」です。

もちろん、企業である以上、事業内容や将来的な事業プランも重要なポイントのひとつです。世の中から求められる事業を提供していなければ、大きな成長を見込めるはずもありません。

しかし、もし今後の事業プランを実現できなければどうなるでしょう?大風呂敷を広げただけでは、その企業が大きく成長することは難しくなります。企業が成長していけるかは、「社長の腕にかかっている」といってもいいと思います。

ですから、気になる企業を見つけたら、社長のことをしっかりと調べることは欠かせない作業です。社長はこれまでにどんな実績を残してきて、今後に向けてどんなビジョンを描いているのかを細かにチェックしてみましょう。

上場企業の場合であれば、たいていは会社のサイトなどに社長のメッセージやビジョンを掲載しています。メディアでの社長インタビューを見てみてもいいでしょう。そういったところから、社長の人物像や実力について見えてくる部分もたくさんあるはずです。そうして、「この社長が経営する会社を推したい」と心から思えたら、それがあなたの推すべき企業となります。

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