“東京のあした”を考える都民参加型イベント「あしたの東京プロジェクト」を2022年度にスタートした東京都。今年度は、イベント第1弾「多摩フォレストツーリズム」を、2024年10月5日に東京・あきる野市にて実施した。
“今まで知らなかった地元・東京のいいところ”を発見し、“新しい魅力を生み出すこと”も目指す「あしたの東京プロジェクト」。これまで、多摩・島しょ・区部の異なる3つの地域で実施され、参加者は地場産業や大自然など、さまざまな東京の魅力を体感した。
今年度も、東京都内で全3回のイベントが実施される予定だが、既に行われた第1弾の「多摩フォレストツーリズム」でも東京の魅力を再発見した参加者が多数。抽選で選ばれて参加した人々が、森林ガイドツアー、加工場見学、多摩産材を使った施設の見学などを通して、持続可能な林業について学んでいった。
イベント当日は、座学の「多摩産材・森林オリエンテーション」で林業に関する基礎知識を習得したあと、バスで「新宿の森」へ移動した参加者たち。森の中を歩きながら生態系を学ぶ「ネイチャーガイドツアー」では、シカやクマ、リスの痕跡を見つけ、森で守られている生物の多様性を学んだ。
また、持続可能な林業を学ぶ「林業ガイドツアー」では、人工林を歩きながら間伐の大切さを学び、そのあとは木材の加工・流通について学習。あきる野市にある中嶋材木店の「貯木場」では木の皮をはいで木材を乾燥させる工程を、「加工場」では乾燥させた木材を角材や板材へと加工する工程を見学した。
さらに、多摩産材の地産地消に取り組んでいるという温泉施設「秋川峡谷 瀬音の湯」や、キャンプ場「自然人村」でも施設へ。林業の一連の流れを学んだあとは、多摩産材の端材を使ってバターナイフを作るワークショップに参加した。
多摩産材をより身近に感じることができた第1弾のイベント。今後のイベントでも、思わず周りに紹介したくなるような“知らなかった東京の魅力”が詰まった施策を展開予定なので、特設サイトをチェックしてみよう。
なお、第2弾は“豊かな水に恵まれた島”として知られ、2020年に東京都で初めて星空保護区に認定された神津島にて、星空観察やトレッキングなどを行う「神津島サステナブルツーリズム」が実施される予定。豊かな水の魅力や星空保護の取り組みを学び、その大自然を体感することで、島民・観光客双方にとっての持続可能な観光を考えるツアーとなっている。