⼈⽣を豊かにするのは“国語⼒”!?東⼤所属の講師たちがレクチャーする国語特化塾「ヨミサマ。」の強みとは?

東京ウォーカー(全国版)

中学・⾼校・⼤学受験で重要なのは、問題を解いて得点を取ること。しかし、それ以上に重要なのが「思考⼒を育むこと」だ。しかし、その思考⼒はどうやって⾝につければよいのだろうか。

そんな思考⼒を養うプログラムを提供しているのが、国語専⾨のオンライン個別指導「ヨミサマ。」 だ。東⼤⽣をはじめとする最難関⼤学の講師陣が、マンツーマンで国語力を伸ばすことに特化しており、さらに、国語⼒が向上すれば国語の成績だけでなく数学や英語など他の科⽬にも良い影響を与えるという。

なぜ国語⼒を伸ばすことで思考⼒が鍛えられるのだろうか。今回は「ヨミサマ。」を運営する 株式会社Overfocusの代表取締役・神⽥直樹さんに、ヨミサマ。の特徴や魅⼒、国語⼒を鍛えることのメリット、そして⼦どもの学⼒を伸ばすために必要なことについて聞いた。

「成績は、国語で決まる。」がヨミサマ。のキャッチコピー 


ドイツの日本人学校時代、東大進学を志した神田さん

――神⽥さんは⼀切塾に⾏かずに、通信制⾼校から東京⼤学にトップクラスの成績で合格さ れたと聞きます。⼩さいころから勉強熱⼼なタイプだったのでしょうか?
【神⽥直樹】実はそんなことは⼀切なくて…(笑)。私は1998年に茨城県で⽣まれ、保育園時代は祖⽗⺟と⼀緒に住んでいました。当時は今ほど勉強や教育に熱⼼ではなく、なんとなく「⾜が速いやつはかっこいい」くらいのことしか思っていませんでした。また、その保育園は子どもたちを裸足で遊ばせる教育をする特殊なところだったので、自分も次第に足が速くなりました。

【神⽥直樹】僕は特別速いほうではなかったのですが、その後、東京に引っ越して都内の⼩学校に転校すると、みんな⾜がすごく遅いことに気がついて…。相対的に⾜が速くなったおかげで⾃⼰肯定感がむくむくと成⻑しました。

【神⽥直樹】中学校に上がるタイミングでドイツのミュンヘンに引っ越し、12歳から19歳まで約7年間住むことになりました。⽇本⼈学校に入った当初もあまり勉強はしなかったのですが、定期テストなどでクラスメイトに後れを取らないように、次第に勉強をするようになりました。

【画像】「ヨミサマ。」を展開する株式会社 Overfocus 代表取締役の神⽥直樹さん。通信制⾼校から東京⼤学に進学、そして世界最⼤⼿のコンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーに⼊社した経歴を持つ 


――それが神⽥さんの勉強との出会いだったのですね。そこから、どのようにして東大を目指すようになったんでしょうか?
【神⽥直樹】中学3年生のときに東大を目指し始めました。背景を説明すると、当時僕が通っていた日本人学校の中学校って全学年合わせて20数名っていう、すごく⼈数の少ない学校だったんです。⼀⽅で、設備やカリキュラム、先⽣の数は⽇本の学校と⼀緒なんですね。つまり、先⽣の数が⽣徒と同じくらい存在することになるんです。また、生徒の⽗親は駐在員が多く、⼀⽅で⺟親はたいていは配偶者ビザで住んでいるために、基本的に専業主婦になります。

【神田直樹】結果として、ひとりの⼦どもに対しての⼤⼈の⽬線がすごく多いですよね。⼀般的にはいいことかもしれませんが、これが僕にとってすごく苦⼿で。そのうえ先⽣も熱意あふれる⼈ばかりだったので、通常の学校では放任されるようなところも、さまざまな注意だったり指導だったりを受けており、ある意味、息苦しさのようなものは感じていました。そのような指導の中でも、「大人である先生が考えていることは正しい」、というような圧を感じてしまい、あまり自主性が認められていないなと感じていました。いわば「優等生をつくる」ということに熱心な大人が多かったような気がします。

【神⽥直樹】そのような経験を背景に、⽇本の教育体制に対して疑問を抱くようになりはじめ、そのときから⾃分⾃⾝で学校を作りたいと思うようになりました。そのためには、日本で一番良い教育を受けてきたであろう人たちが、どのような教育を受けてきたのかを知りたいと考え、東⼤を⽬指し始めました。これが中学3年生のことです。

――そこからどのように勉強を開始されたのでしょうか?
【神⽥直樹】僕は当時成績がすこぶる良かったわけではないので、このタイミングで「⽣きている時間の全部を勉強に捧げよう」ということを決めました。今の成績から東⼤に⼊るためにはリスクを取らなきゃいけないと思ったのですが、周りの先⽣たちはそんなルートで東大に入ろうとすることに、すごく反対してくるんですよね。僕のことを何も知らないし、「何か責任をとるわけではないのに、なんで無理だからって反対するんだろう」と感じたことを覚えています。そんな教師たちの姿を⾒たのが決定打になって、東⼤へ⾏く覚悟を完全に決めましたね。

【神⽥直樹】⽇本⼈学校にいた先生も、東⼤のことや東大に対しての勉強のことなんか本当は知らなかったですし、なんらかの責任を取ってくれるわけではないのに、自分の知っている範囲だけで判断をしているように、当時の僕の目には映っていました。僕の考える⼒が意思決定が軽視されているように思えたんですよね。そのような⼤⼈たちの姿が東⼤への思いを加速させ、結局、東⼤に⼊るためにひとりでの勉強をスタートし、通信制⾼校に⼊って勉強時間を確保し、首席に肉薄する成績で合格することができました。

ヨミサマ。は国語のエキスパートが集まった講師陣で生徒をサポートしている


「ヨミサマ」が国語に特化するワケとは?

――神⽥さんが取り組んでいる「ヨミサマ。」とはどのような事業なのでしょうか?
【神⽥直樹】「ヨミサマ。」とは、東⼤⽣が作っている国語特化のオンライン個別指導です。講師たちが東⼤⽣や京⼤⽣など、難関⼤学の在学⽣なのが⼤きな特徴のひとつですね。⼀般的な学習塾で⾏われているような、講義形式の指導ではなく、「対話を通じて根本的な国語力を育てること」が⼀番の⽬的になります。

【神⽥直樹】ヨミサマ。のキャッチコピー⾃体が「成績は、国語で決まる。」というものなのですが、我々は頭の良さや成績はいわゆる国語⼒で決まると思っています。頭の良さには、相⼿の⾔っていることを理解する⼒、構造的に説明する⼒、知らないものに出会ったときに⾃分の知識と組み合わせて考える⼒、などさまざまあると思いますが、これらの基盤となるものこそが国語⼒ です。

【神⽥直樹】どういうことかというと、まず本に書いてあることや相⼿が⾔っていることを理解する、そしてそれを⾃分の頭の中で深く考えて、第三者に対して論理的にわかりやすい形でアウトプットする。この一連のプロセスを統制する⼒こそが国語⼒なのです。

講師陣の多くは東⼤⽣。他にも京都⼤学、早稲⽥⼤学、慶應義塾⼤学の学⽣が講師を務める 


ーーつまり、「国語力」は頭の良さそのものということですね。
【神⽥直樹】はい。例えば東⼤入試のための勉強はかなり国語力の重要性を意識しやすいと思います。東大合格のための勉強って、暗記マシーンみたいになることのよう に思われがちなのですが、実は全然違って。実際は、カンニングペーパーを試験場に持ち込んだとしても、とても合格できないような思考力が試される問題が出題されているんです。

【神⽥直樹】例えば東大入試の日本史などがわかりやすい例ですが、解答を作るのに必要な資料はすでに共有されており、その資料を正しく読み解かない限り、高得点は取れない仕組みになっています。自分の頭の中にあることだけで答えても得点はもらえないんですね。漫然と教科書を読むだけでは、そのような問題に対応できる力は育ちません。ここで問われているのが「問いを立てる力」、つまり、一見しただけでは素通りしてしまいそうな記述にも、疑問を持ち、それを言葉にする力です。

【神⽥直樹】例えば、僕は毎日何時間も家に籠って勉強だけいていたと思われがちですが、実際は少し違う勉強生活でした。ドイツには湖や川がそこら中にあるのですが、湖畔で物思いにふけりながら、ときには数学の問題や、世界史について考えたりしていました。本を持っていなくても考え事をするためには、知識が言葉として自分の中に格納されてなければなりません。だからこそ、国語力なのです。

【神⽥直樹】僕はこのように深く勉強するための⼟台というのが国語⼒だと信じています。⾔葉を通してさまざまなことを思考できることが結局は数学や理科、社会など他の科⽬を伸ばすことにもつながる考えています。

――国語を伸ばすことで他の教科はどのように伸びるのでしょうか?
【神⽥直樹】僕はすべての科⽬が国語の「拡張版」だと思っています。算数は例えば数式というひとつのルールを用いていますが、その本質は、ルールや与えられた条件を理解し、自己の知識と結び付けて解釈をし、適切な形でアウトプットをするという作業であり、それ自体は、まさに国語となんら変わるところはありません。

【神⽥直樹】実感としても感じていることがあります。実は僕は⼀度東⼤に落ちていまして。その後、受験勉強を再開した際に何をしたかというと、国語力を⾼めるために、現代文だけを1⽇11時間、4カ⽉ほどぶっ続けで勉強して、他の科目には一切手を付けなかったんです。もちろん国語の成績は⼀気に上がったのですが、興味深いことに何もしていなかった他の教科の点数もとんでもなく上がっていたんですよね。そこで、「国語⼒がすべてだ」と気がつきました。

【神⽥直樹】そういえば、最近の中学受験においても、理科や社会は暗記⼒よりも資料を読み解くという⼒を試すような⽅向が強まってきているように思います。このような問題は結局、使う材料が違うだけで、国語⼒がものを⾔うんですね。受験は国語⼒で決まると⾔っても過⾔ではありません。

より良い問題と解答解説を作ることにこだわり、講師陣で議論を重ねる


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