30代が最も深刻!?スマホユーザーの約9割が手の痛みを自覚、“手指酷使時代”が到来か

東京ウォーカー(全国版)

SPRASANN合同会社は、500人を対象にスマホ使用時の手の不調や、既存スマホアクセサリーの満足度について調査を実施。その結果、89.6パーセントが「スマホ使用による痛み・疲れ」を感じており、特に30代の54.5パーセントが“頻繁に痛みを感じている”ことが明らかになった。さらに、従来のスマホリングやバンドには満足していないという声も多く、「快適性」を求める未充足ニーズが浮き彫りとなっている。

「手が痛い!」スマホユーザーの約9割


調査ハイライト

・全世代の89.6パーセントがスマホ使用による「手の疲れ・痛み」を実感
・30代の約半数(54.5パーセント)が「よく痛くなる」と回答。最も不調を感じている層
・痛み・疲れの部位は「指」「手首」に集中
・スマホリング・バンド使用経験者のうち、60.3パーセントが「今は使っていない」=不満を抱えたまま使用を断念
・85.4パーセントが「負担軽減できるバンド」に興味あり。特に痛みの多い30代で高関心

調査概要

調査対象:10代以上の男女
調査期間:2025年5月11日・12日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(男性259人/女性238人/未回答3人)
回答者の年代:10代 0.8パーセント/20代 14.8パーセント/30代 42.2パーセント/40代 28.0パーセント/50代以上 14.2パーセント
回答者全体の1日のスマホ使用時間:1時間未満 4.8パーセント/1~2時間 19.2パーセント/2~4時間 48.6パーセント/4~6時間 17.0パーセント/6時間以上 10.4パーセント

調査結果について

現代人のスマートフォン使用時間は年々増加しており、博報堂メディア環境研究所「メディア定点調査2025」の統計データによれば、1日のスマホ接触時間は過去最高を記録している。現代人の生活に深く根づいたスマートフォンだが、その利便性の陰で、端末の大型化・重量化に伴う体への負担、なかでも「手」への影響が見過ごされてきた側面も否めない。

こうした背景を踏まえ、SPRASANN合同会社は「スマホ使用時の手の不調や、既存スマホアクセサリーの満足度についての調査」を実施。本調査は、スマホ操作による手指や手首の痛み・疲れに注目したオープンデータが極めて少ない現状で、社会的にも意義のある取り組みとして位置づけている。実際に、調査結果からは多くのユーザーが「指が痛い」「手首が疲れる」といった身体的不調を日常的に感じている実態が明らかとなった。

SPRASANN合同会社のスマホバンドの開発担当者自身もかつて、長時間のスマホ使用による手の痛みに悩まされ、その経験をきっかけに「負担を軽減しながらも快適に使える」スマホアクセサリーの必要性を実感。従来品に感じていた不満を洗い出しながら、機能性・装着感・デザインのすべてにこだわった製品開発に取り組んでいる。

1日のスマホ時間、全体の76パーセントが2時間以上!10パーセントは6時間以上!

【写真】1日何時間スマホを使用するか。年代別の回答結果

まずは「1日に何時間スマホを使用するか」を調査。その結果、20代から40代にかけては「2時間〜4時間」の利用が最も多く、特に30代は過半数(64.5パーセント)がこの層に該当しており、家事に仕事にと忙しいなかでも、しっかりと使い込んでいることが伺える。また、「4時間〜6時間」以上の長時間利用者は、20代でやや多いものの、より上の年代では比較的少なく抑えられている。総じて、年代が下がるほどスマートフォンの使用時間が長くなる傾向が読み取れる。

※10代は少サンブル数(n=4)のため参考値

スマホ利用で手に不調、約9割が自覚。現代人の“スマホ疲れ”が深刻化

スマホを使っていて、手が痛くなったり疲れたりすることはあるか

次に「スマホの使用によって手が痛くなったり疲れたりする経験の有無」について。「よくある(37.2パーセント)」と「たまにある(52.4パーセント)」を合わせると、実に89.6パーセントもの人が何らかの形で手に不調を感じていることがわかる。一方で、「あまりない(9.6パーセント)」や「全くない(0.8パーセント)」と答えた人はごく少数にとどまっており、スマホ利用が手の疲労や痛みの一因になっていることが明確に示されている。これは、日常的にスマートフォンを使用する現代人にとって、無視できない身体的負担があることを意味している。

“手指酷使時代”が到来…指の痛みはスマホユーザーの約6割!手首の痛みは5割超!

どの部位に痛みや疲れを感じるか

スマホの使用により痛みや疲れを感じる体の部位を複数選択で聞いた結果、最も多かったのは「指」(307件)で、次いで「手首」(278件)と、圧倒的に手に関連する部位に集中していることがわかった。スマホ操作において指と手首に負担がかかっている現状が如実に表れており、長時間の使用による慢性的な負荷が懸念される。さらに「首」や「肩」にも一定数の不調が報告されており、スマホ姿勢による全身への影響は無視できない。こうした結果から、手や姿勢への配慮が求められているといえる。

局所的な負荷が身体的負担に(イメージ)


“手指酷使世代”は30代!半数以上が手の不調について「よくある」と回答。深刻な状況が浮き彫りに

スマホ使用時に手の痛みや疲れを感じるか

年代別にスマホ使用時に感じる手の痛みや疲れの頻度を調査。特に注目すべきは30代で、「よくある」と回答した割合がほかの年代と比べて最も高く、スマホ使用による手の不調を最も自覚している世代であることがわかる。仮説として、10代から長時間かつ長期間スマホに接してきた現30代に、その影響が蓄積として現れている可能性が考えられる。

また、20代と40代では「たまにある」との回答が多く、一定の負担は感じているものの、30代ほど深刻ではない様子がうかがえる。50代以上では「あまりない」「全くない」の比率がやや高く、使用頻度や操作スタイルの違いが影響している可能性がある。

全体としては、ほとんどの年代で手の不調を感じている人が多数を占めており、対策の必要性が浮き彫りに。

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