休みの日にもゲームや配信ドラマや映画で家にこもりがち…それも楽しいけれど、でも、子どもたちにはリアルな体験を自然の中でさせたい。そういえば、自分が小さいときは祖父母と楽しく川遊びをしたっけ…子どもたちにもそんな思い出をつくってあげたい。なんてふと思う、都会派家族の旅先にぴったりの場所をご紹介。
おすすめの旅行先は、岐阜県。岐阜は森林が県の約8割を占め、美しい川が何本も流れる、自然が豊かな場所。そのなかでもワイルドすぎず気軽に安全に自然体験ができるスポットが「阿弥陀ヶ滝(あみだがたき)」と「清流長良川あゆパーク」だ。
長良川は、日本三大清流のひとつ。その美しい流れと豊かな生態系、長良川流域の住民の生活、水環境、漁業資源の全体がつながるシステムが評価され「清流長良川の鮎」として世界農業遺産に選ばれている。豊かな長良川流域には自然観光スポットが数多くあるのだが、この記事では岐阜駅から車で1時間半ほどで行ける「阿弥陀ヶ滝」、「清流長良川あゆパーク」を手軽に大自然を味わえるおすすめスポットとして紹介したい。
阿弥陀ケ滝の美しさ
普段のデジタル生活から離れて美しい自然のなかに身をゆだねたい!と、訪れたのは、長良川の上流に位置する、阿弥陀ケ滝。
阿弥陀ケ滝は、日本の滝100選のひとつにも選ばれている由緒正しき滝。江戸の天才絵師・葛飾北斎の「諸国滝廻り」の題材にも選ばれるほど、昔から人々に愛される神秘的な滝でもある。
名所としての称号をいくつも持っているスゴイ滝だけれど、同時に、子どもたちの遊び場、地元の人たちの憩いの場所としても親しまれている。滝は、60メートルの高さから迫力の水しぶきをあげながら落ちてくる。その両脇には巨石がせりだしており、自然がつくりだす景色に圧倒される。滝から流れ落ちる透明感あふれる水の美しさには、一目で魅了されること間違いなし。足だけつけてみると、冷たくて気持ちがいい。
新緑が眩しい初夏や、木々が赤や黄色の彩りをまとう秋の紅葉の時期は、より自然の美しさを堪能できる。無料駐車場の横には和風の赤い橋がかかり、フォトジェニックな風景に一層旅気分が盛り上がる。駐車場から滝までは、川底まで透き通る水の流れを眺めながら歩いて5分ほど。地元の方に聞くと、夏には滝壺に入ったり、豪快に流れ落ちる滝の裏側へ行って遊んだりすることもあるんだそう。子どもたちは大喜びすること間違いなし。時期によっては、滝行という滝に当たって修行をする白山信仰の人もいるそうだ。流しそうめんのお店や、タイ料理のカフェもあるので、水遊びしながらゆっくり一日中過ごすこともできる。
阿弥陀ヶ滝
住所:岐阜県郡上市白鳥町前谷
駐車場:普通車10台
アクセス:東海北陸自動車道「白鳥」ICから約18分
「清流長良川あゆパーク」は川と魚に親しめる体験がいっぱい!
阿弥陀ケ滝でマイナスイオンを浴びてさわやかになったあとは、「清流長良川あゆパーク」へ。鮎の友釣りや、つかみ取りを体験できるほか、併設レストランでランチに鮎料理を味わうこともできる体験学習施設だ。アクセスは、車なら東海北陸自動車道「白鳥」ICから約8キロ、または長良川鉄道「白山長滝駅」下車徒歩約5分。4月下旬〜10月下旬のシーズン中は釣りやつかみ取りといった漁業体験に、バードコールや風鈴などのクラフト体験、鮎の塩焼きやお魚せんべいなどの食体験が可能。
ここは、GIAHS世界農業遺産に登録されている「清流長良川の鮎」の情報発信の拠点として、岐阜県が県を挙げて注力、整備した場所というだけあって、施設は広く、きれいに整えられていて過ごしやすい。もちろんバリアフリーだ。「この施設ではエンターテインメントをどんどん追求するのではなく、体験学習を通して川と魚に親しんでもらうことで、長良川の保全や発展につながることを目指しています」、お話を聞かせてくれた施設の責任者の言葉には長良川への愛がつまっていた。エンターテインメントを追求してはいない、とは言っていたが、どう見ても楽しそうな体験の数々が準備された施設に子どもも大人もワクワクだ。遊びは一番の学びなのだ。季節によって体験メニューが変わるので行く前にチェックしてみよう。
清流長良川あゆパークで教えてもらう、友釣り体験
長良川での漁業体験“友釣り”にチャレンジ。友釣りというのは鮎を釣るための伝統的な方法で、8メーターを超える長い釣り竿を使って、その糸の先には生きたままの、おとりの鮎をつける。釣り糸を垂らすと、川にいる鮎は、「よそ者の鮎が縄張り荒らしに来た!」と勘違いして喧嘩をはじめ、おとりの鮎に体当たり攻撃を仕掛け始めるのだ。そこをすかさず捕まえるのが、この漁法のおもしろいところ。おとりの鮎と川にいた鮎、計2匹が捕まってしまうため、この釣り方を友釣りと呼ぶのだとか。
この特別な長い釣り竿を持たせてもらえる友釣り体験、それを熟練のプロが教えてくれる施設は珍しいので、要チェックだ(団体専用、要問い合わせ、要予約)。