山梨県甲府市の中村キース・ヘリング美術館で、「Drawing Social Impact キース・ヘリング:社会に生き続けるアート」展が開催中だ。
「いつの時代も、アーティストは社会の代弁者だ。アーティストの『言語』は、我々が生きる世界の知覚いかんで左右される。アーティストはいつでも『現実』と『理想』の狭間にいる媒体なのだ。』(キース・ヘリング『キース・ヘリング ジャーナル』(1984)より)。
ニューヨークでカウンターカルチャーに大きな影響を受け、激動するニューヨークで、そして世界中の都市を駆け巡りながら、アートを通し様々なメッセージを生涯発信し続けたヘリング。
ニューヨークの地下鉄でのサブウェイドローイング制作を始め、ポスター・アートに着目し核放棄や、反アパルトヘイト、エイズ予防、LGBTの認知など社会的な問題にも取り組んだアーティスト。
本展では、新しく収蔵作品に加わる1990年の作品「オルターピース:キリストの生涯」を初公開。これは1990年2月16日、へリングが31歳でエイズにより亡くなる数週間前に完成した最後の作品だ。なお、毎週日曜日には学芸員によるギャラリーツアーも行われている。
6月にはプライド月間として世界各地が虹色で染まった。小淵沢の美術館に訪れて素敵な時間を過ごそう。
ウォーカープラス編集部