足立山の麓に店を構える豆売り専門店。オーナー兼ロースターの板倉寛美さんは、OLだったが、偶然手にとった福岡のフリーペーパーのロースタリー特集を見て、コーヒーに引かれたそう。
板倉さんは「焙煎士という職業があることをその冊子で知り、とても興味をそそられたんです」ときっかけを話す。それからは一直線にロースターになるべく動き出し、福岡市の「日々ノ珈琲」などで焙煎の基礎を学んだ。「日々ノ珈琲さんで使っていた焙煎機と同じく、私も直火式を選びました。ただ違うメーカーのものにしたので、最初は本当に苦労して」と板倉さん。それでも持ち前の勤勉ぶりとコツコツやる性格で、同店を開いてまもなく12年目だ。
そんな板倉さんが焙煎の際に気を付けていることとは。「豆は日々ノ珈琲さんから紹介いただいた『堀口珈琲』主体の買い付けグループに加盟し、仕入れています。品質がいい豆なので、個性を生かした香り高い焙煎を目指しています。直火式ならではの香ばしさも感じてほしい」と板倉さんは話す。
ハンドドリップの競技会のジャッジを3年連続で務め、SCAA(スペシャルティコーヒーを管理する団体)が定めた基準・手順に則ってコーヒーの評価ができる技能者に与えられる国際認定資格Qグレーダーも取得している。確かなテイスティングの技術を持っていることもまた、同店の強みの一つだ。
[珈琲自家焙煎店 豆乃木]福岡県北九州市小倉北区足原2-10-8 1F / 093-931-2102 / 10:00〜18:00 / 月曜・日曜・祝日休み / 席なし / 禁煙 / 豆の販売のみ
九州ウォーカー編集部