島根県出雲市にある島根県立古代出雲歴史博物館で、6月17日(月)まで企画展「古墳文化の珠玉 玉は語る出雲の煌めき」が開催されている。
現代の様々なアクセサリーの先駆けといえる「玉」文化は、古墳時代に花開いた。素材には色彩鮮やかな貴石、ガラス、金属など多様な種類を使い、勾玉・管玉・丸玉・切子玉などのさまざまな形の玉類が作り出された。
しかし、古代の人々は玉類を単にアクセサリーとして見ていたわけではない。時のヤマト王権から下賜(かし)を受けたり、朝鮮半島など各地との外交交渉により入手したり、様々な政治・外交・交易の成果として玉類を得ていた。玉類の所有状況は、その人物の階層、職掌、性別などを考える有効な材料にもなる。
同展では、彩り華やかな「玉」が日本史上もっとも使用された古墳時代に出雲で生産されたメノウ、碧玉製の玉類のほか、ガラスや銀で作られた珠玉たちを紹介する。
担当者は「島根県は、古墳時代に全国屈指の玉類の生産地であったことは有名です。当県に関わりの深い『いにしえの玉』を通してみた古墳時代像を紹介します」と話す。
美しい「玉」を見るだけでなく、そこから生活・文化なども垣間見ることができる同展。島根をより深く知ることができる展示なので、ぜひ親子で訪れよう。
ウォーカープラス編集部