大阪梅田の複合商業施設「LINKS UMEDA」(大阪府大阪市)の2F、8Fに、スターバックスが11月27日に2店舗同時オープン。施設開業と同時にオープンしたB1F店と合わせて、同施設に3店舗のスターバックスコーヒーがそろった。
B1Fはテイクアウトメイン、8Fは上に入る「ホテル阪急レスパイア大阪」のラウンジとしても利用できるような、大型の家具などが入った広々とした店舗となっている。
コンセプトは都会の森林浴
注目したいのがアネックス棟にある2階店。独立した2階建ての店舗で、「SHINRIN-YOKU-TREE」のコンセプトのもと、店内の内装や家具に国内産の木材をふんだんに使用し、都会の真ん中で森林浴をしているような気分に浸れる店舗となっている。
2階建ての店内は2Fと3Fに分かれており、2Fに注文カウンター、3Fに73席の客席があり、2Fと3Fをつなぐ階段には、大阪・河内長野の森で録音された、鳥の声や森の音などが流れ、世界に1つだけのオリジナルアートが客を迎える。
森のかけらがアートに
オリジナルアート「梅田みらみらの木」は、国内外のさまざまなゴミや漂流物を使った作品を手掛ける「淀川テクニック」柴田英昭の作品。梅田のバリスタと大阪府内の子どもたちが、河内の森の端材で作った、森の小さな生き物たち“森のかけら”をアートピースとし、そこに淀川の漂流物を加えて制作したもの。制作には京都造形芸術大学の学生たちもサポートとして参加した。
2Fと3Fをつなぐ階段部分にあるこのアートは、森や川など自然環境を考える未来へつながるきっかけにもなる。さらに日常から気分を切り替え、自然に3Fの森へ誘う役割も果たしている。
3Fには、スターバックスが2019年から取り組んでいる「JIMOTO tableプロジェクト」の一環として、地域材を使用したテーブルや椅子が並ぶ。木ならではのあたたかな色合いと手触りでリラックスできる空間だ。
JIMOTO tableプロジェクトとは
「JIMOTO tableプロジェクト」とは、2019年からスターバックスが国産材を使って家具を作るワイスワイスと共に取り組むアクション。店舗のある地域の木材で作った“JIMOTO table”を使用することにより、地域と森をつなぎ、お客様が身近な森を知るきっかけになるようにというもの。
中央には“おおさか河内材”と呼ばれる大阪の河内長野市の杉の木を使用した柱が並び、その下にもおおさか河内材の大きなベンチがある。
さらに、テーブルや椅子にも大阪産のクリの木を使用し、河内材の丸太を輪切りにしたテーブルなどもある。木の家具は手触りが良く、リラックスしたコーヒータイムを過ごすことができそうだ。
さらに3Fの天井はランダムな隙間を作り、照明を上向きにすることで、木漏れ日のような演出になっており、森林浴をしているようなリラックスした気分に浸れる。2階店は7時から23時まで営業。都会の真ん中で、気軽に森林浴はいかが。
二木繁美