福島ラーメン界というより、もはや全国のラーメン好きで知らぬ者がいない、燦然と輝く白河市の名店2店。あらためて巡ってみよう。〈■情報は、発売中の「福島Walker」より〉
今なお影響力を誇る、とら系総本山「とら食堂」
「とら食堂」(白河市双石滝ノ尻1)は、週末となれば県内外からファンが訪れる名店。豚ガラや丸鶏をはじめ、食材・調味料はすべて無添加で、滑るようになめらかな麺は噛めばモッチリと弾力十分。すべてが丼の中で調和した、レジェンドと呼ぶにふさわしい味わいだ。
「手打中華そば」(750円)は、竹ざおを駆使し、自らの腕力と体重、バネを使って打ち上げる手打ち・手もみの麺が究極。豚と鶏それぞれの旨味のバランスも秀逸だ。
店主・竹井和之さんは白河市出身。19歳の時に先代の故・寅次さんに弟子入りし、現在も2代目として腕を振るう。福島はもとより全国に弟子が数多い。
独学で挑んだ技も今や王道「火風鼎」
「火風鼎(かふうてい)」(白河市鬼越44-16)は、白河で“とら系”と二枚看板を張る名店。独学でたどり着いたラーメンは、燻製の香り豊かなチャーシューが衝撃だ。加えて“ボコボコ”と評する人もいる個性的な麺が絶品。「完成された味を毎日変わらずに提供」と、早朝から丁寧に手打ちする。
「手打チャーシューメン」(968円・税込)は、地元の醤油と千葉県産の濃口醤油を合わせたスープが絶品。あっさり風味の中にコクが潜み、スモーキーなチャーシューとも相性抜群。
店主の小白井邦夫さんは、独自の研究を経て生み出した白河ラーメンが人気を呼ぶ。息子の誉幸さんは栃木の超人気店「焔(ほむら)」の店主と、親子で活躍することでもラーメン通の間では有名だ。
【「福島Walker」編集部】