道ばたに動物のうんちがポトッと落ちています。しばらく眺めていると、そこに小さなチョウが飛んできました。胴体が太いのが特徴的なセセリチョウというチョウの仲間で、
コチャバネセセリ
という種類です。でも、チョウというと、花や樹液にやってくることが多いですよね。コチャバネセセリはこの少し硬そうなうんちをどうするのでしょうか?
観察を続けていると、コチャバネセセリは
おしりをうんちのほうに向けて、おしっこをかけました!
うんちはおしっこで濡れたことで、表面から汁がしみ出してきます。すると、その汁に
ストロー状の口を伸ばして、吸いだしました!
「えっ!なんでそんなことをするの!?」と思う人も多いはずです。ですが、これはコチャバネセセリの作戦です。
動物のうんちには多くの栄養が含まれています。でも、カチカチに硬いと、チョウの口ではうまく栄養をとることができません。そこで、自分のおしっこをかけることで、
うんちから栄養をしみ出させているのです。
コチャバネセセリはうんちだけではなく、花にもやってくるので、いつもこんな生活をしているわけではありませんが、うんちを自分の栄養にできるのはすごいですね!
■データ
名前 ◎コチャバネセセリ
開長(成虫) ◎3〜3.5cmほど
生息地 ◎日本(北海道、本州、四国、九州)、中国など
活動時期(成虫) ◎5〜9月
特徴 ◎茶色い羽に白い模様がある
採取難易度 ★★
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