コオイムシは背中に大量の子どもたちを背負う(第6回)

東京ウォーカー(全国版)

#6_コオイムシは背中に大量の子どもたちを背負う『昆虫ハンター・牧田 習のオドロキ!!昆虫雑学99』(著:牧田習)

子育て中のお母さんやお父さんは、子どもたちを背中におんぶしてあげることがあると思うのですが、どんなにかわいい我が子でも、一度におんぶできるのはせいぜい二人までですよね(笑)。ですが、 昆虫界には、なんと数十匹の子どもを背負ったまま泳ぐ「スーパーお父さん」がいます! 子を背負うことから、その名はまさしく コオイムシ です。

コオイムシはタガメなどと同じく、水の中で暮らすカメムシの仲間です。肉食で、小さな水生生物を鋭いカマで捕まえて、体液を吸うのですが、そんな肉食なイメージとは裏腹に子どもへの愛はすさまじいです。 お母さんのコオイムシはお父さんの背中に卵を産みつけていきます。多い時は100個ほどの卵を産みつけることもあります。 お父さんコオイムシは卵を背負ったまま生活し、続々と子どもたちが卵から誕生していきます。でも、時には生まれた子どもたちが共食いをしてしまうことも……。幼虫の頃から完全な肉食系です。

■データ
名前 ◎コオイムシ
体長(成虫) ◎2cmほど
生息地 ◎日本。池、沼など
活動時期(成虫) ◎5〜10月
特徴 ◎茶色い体に鋭いカマを持つ
採取難易度 ★★★

→この話を「第1回から読む」
→この話の続きを読む

注目情報