青山学院大学に在学する現役女子大生で、演技やバラエティなどマルチに活躍している中川紅葉さんによるエッセイ連載「ココロすっぴん」。かなりの読書家で、大学生・タレント・インフルエンサーなどのさまざまな顔を持つ彼女が日々感じたことを、忖度なく書き綴ります。第19回では、バンドマンとしてひそかに抱く熱い野望を語ってもらいました。
#19「こんなバンドマンだってアリでしょ?」
「人生に常に音楽がありますか?」
そう聞かれたら私はもちろん、はいと答えます。今は(sic)boy×KMの「Heaven's Drive feat.vividboooy」を聴きながら文字を打っています。
「本を読む奴は、絶対に孤独だ」という言葉に、Fさんの「いつか別れる。でもそれは今日ではない」を読んでいる時に出会いました。同じ本を選んでいる人が、みんなそれぞれの場所で同じ言葉によって孤独を共有していると考えたら、急に世界とつながった気がして震えたのを覚えています。その時から、本を読む習慣がある人と自分は近いものがあるのではないかと思うようになりました。
音楽も同じなんじゃないかなと思っていて、本と音楽に力をもらおうとする人はみんな孤独で、いつも何かを求めてもがいているんだろうなと親近感が湧きます。私がメロディより歌詞ベースで音楽を楽しむタイプだから、というのもあるのかもしれませんが。
話は変わりまして、私は「Gambit」というバンドを組んでいます。同じ大学の後輩2人と結成し、今年の10月でライブを始めて1年が経とうとしています。年末には、高校生の頃に出たいと熱望していた渋谷eggmanでのワンマンライブが決まったりと順調....に見えているかもしれません。
本格的にバンド活動をするのは高校2年生ぶり。初めは正直、文化祭に出るためだけに遊びで引き受けたのですが、話が進むにつれ、ずっと夢だったガールズバンドということもあり3人だけで本気で音楽活動をしてみようかということになりました。
年齢も、将来の夢も、それぞれのバンドに対する思いも違う中、なかなか目標を定めることが難しい部分もあるのです。私はというと、個人的にはやはり芸能のお仕事が最優先で、バンドを始めた理由はライブがしたいからですし、曲はメロディより歌詞派。もしかしたら2人の意見とは違う部分があるのかもしれないと分かりつつ、譲れない思いもあります。