シーホース三河の試合を観戦した後、もしくは観戦する前に訪れたいグルメスポットを紹介するぞ。今回、紹介する「半熟堂」はJR刈谷駅周辺にあるので、公共交通機関を利用してウィングアリーナ刈谷へ訪れる人もアクセスしやすい!
ラーメン激戦区の刈谷駅前に2016年4月にオープンした「半熟堂」。岡崎市の「つけめん舎 一輝」、安城市の中華料理店「北京本店」がタッグを組んでプロデュースした店としても知られている。両店のオーナーは実の兄弟で、一輝の麺と北京本店のご飯もの、両店のいいとこどりのメニューが食べられる。
オープン時から話題を集めているのが、半熟堂オリジナルのトリュフたれそば(980円)。フランス料理でよく使われる高級食材トリュフを、ペースト状とはいえトッピングとして盛り付ける。「駅前という土地柄、お酒を飲んだあとの締めでも食べやすいように、試作を重ねて生まれました」とスタッフの竹下万尋さん。まぜそばよりも細麺を使い、店で使うあっさり目のラーメンスープとからめることで、より食べやすくなっているのもポイント。製麺所に特注したこだわりの麺は、「99.99(フォーナイン)」と呼ぶ。カンペキな100%は難しいが、理想とする麺にかなり近付けることができた。そんな自信とこだわりが名前の由来になっている。
いよいよ実食へ!たれそばも、まぜそばや油そばと同様にまずは麺をかき混ぜてから。運ばれてきた時点で鼻に届くトリュフの濃厚な香りは、麺をまぜることでより立体的になりさらに食欲をそそる。麺にはしっかりとトリュフが絡み、想像以上にトリュフの濃厚な味を楽しむことができて満足感が非常に高い。まったく新しい、洋風に寄せた新しい麺のジャンルと呼べる。
同店でもう一つ、食べておきたいものが北京飯。創業50年以上の北京本店で長年、客のお腹を満たしてきた看板メニューで、店の所在地である安城市民が「ソウルフード!」と口をそろえるほど愛されてきた。そんな北京飯を北京本店以外で唯一食べられる。究極の北京飯(700円、スープ付)は至ってシンプル。薄い衣で揚げた豚肉を、半熟卵でとじた丼メニューで、フワフワの卵、サクッとした豚肉で白飯が面白いように進む。本店の熱烈なファンのなかには、「もう一つの北京飯」を求めて足を運ぶひともいるほどだ。「作り方、材料は本店と同じですがウチで出している北京飯は本店とやや卵の食感や味付けが異なります。その違いも楽しんでもらいたいですね」と竹下さん。土曜も実施しているランチであれば、究極の北京飯に+300円でハーフサイズのラーメンを付けることもできる。トリュフたれそばのような奇をてらったアイデアメニューがある一方で、長年愛されてきた定番メニューまであるのが半熟堂の強みだろう。【東海ウォーカー】
南部武寛