東京・銀座の肉バルで出会う、ふわふわのハンバーグ!おいしさの秘密は低温調理にあり

東京ウォーカー

一口にハンバーグといっても、そのバリエーションは無数に存在。そこをあえて、パティの好みを2つに分類するならば、肉感あふれる粗挽きタイプと、柔らかな細挽きタイプに分けられるだろう。「銀座 肉バル バーグマン」のハンバーグは、後者のしっとり細挽きの代表格だ。

王道人気の「自家製ハンバーグ デミグラスソース」。皿の上にサラダが添えられ、ランチは1200円でライスお代わり自由、夜は1404円で食べ放題のライスかパンを選べる


柔らかさと肉の旨味が両立するパティ


誰からも愛される、ふわふわで柔らかなおいしさの秘密を、シェフの山田暁さんに伺った。「お肉は国産牛をメインに豚との合挽きです。専用の精肉店に依頼しているのですが、“二度挽き”にこだわっています。一度挽いたものをさらに細かく挽くことで、野菜をあまり加えなくてもふっくら柔らかな食感になるんです」。なるほど、キメ細かなふわふわ感と、肉の濃い旨味の両立は、二度挽きがポイントだったのだ。

【写真を見る】ハンバーグのこだわりを教えてくれたのは、シェフの山田暁さん。洋食店に10年勤めた後、昨年からこの店で腕を振る


細挽きのミンチにソテーしたみじん切りのタマネギや卵、牛乳を加え、キメ細かでなめらかなパテを成形


じっくり熱を入れふんわり仕上げる


「あと、低温調理法を取り入れています。フライパンで下焼きをした後、お湯をはった鍋に低温調理器をセット。63度に設定し30~40分かけてゆっくりと熱を加えることで、ジューシーでしっとり仕上がるんです。常に保温状態にしておけるので、注文が入ったらすぐにフライパンで熱々に仕上げられ、スピーディな提供にも一役買っています」と山田さん。

最初にフライパンで下焼き。旨味や肉汁を閉じ込めながら、両面にしっかり焼き色を付ける


下焼きをしたパティは、低温調理器で湯煎にかける。肉の中心部の温度を30~40分かけてゆっくり上げていくことで、ふっくら柔らかなハンバーグに仕上がる


さらにこの店のうれしいところが、ハンバーグのアレンジの多さだ。チーズやアボカド、ローストビーフ、オムバーグなど多彩なトッピングに加え、ソースも王道のデミグラスから、バジリコトマト、レモンペッパークリームまで充実。多彩なハンバーグが写真付きで載ったメニュー表は、眺めているだけでもワクワクする。ハンバーグのおいしい可能性を、いろいろ試してみては。

山田暁シェフが、仕込みから成形、焼き上げ、ソース作りまで真摯に向き合うハンバーグをぜひ味わって


銀座柳通りに佇む、全面ガラス張りの店。中が見えるので、1人でも入りやすい


取材・文=田山容子、撮影=三佐和隆士

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