東急電鉄大岡山駅より徒歩3分。大岡山北口商店街から脇道に入った住宅街に「itokito」がある。白い外観がかわいらしい、小さなパン店。大人が4~5人入ればいっぱいになってしまうほどの広さだ。そんなこぢんまりとした店に、パンが常時40種ほど並んでいる。
バゲット、食パン、総菜パン、菓子パン、とにかく種類が多い。とりわけ目を引くのが、サンドイッチのラインナップ。ハムとチーズをはさんだバゲットサンドをはじめ、自家製ポテトサラダをたっぷり詰め込んだサンドイッチや、旬の果物を盛り込んだフルーツサンドなど、サンドイッチだけで常時15種ほどをそろえている。
店主の勝野真一さんは、その理由を「もともとサンドイッチが好きだったので、自分の店を出すならサンドイッチを主力商品にしようと考えていました。いつでもどこでも食べられる手軽さ、具材の組み合わせ次第でメインにもデザートにもなれる自由さが好きです」と話す。
なかでも、「クリームチーズとアプリコットのおやつサンド」は程よい甘さが人気のバゲットサンド。「おやつサンド」の名の通り、小腹が空いた時にちょうどいいサイズ感だ。アールグレイや白ワイン、ブランデーで煮込んだアプリコットは、噛むほどにうまみが増す。さらにブラックペッパーをきかせ、甘さをギュッと引き締めている。具はシンプルなのに、さまざまなうまみと食感が折り重なり、飽きのこない味わい。気が付いたら、一本あっという間に食べてしまっていた。
ほかにも、自家製のパテや旬の食材を使ったものなど、さまざまな組み合わせのバゲットサンドがあり、心が躍る。サンドイッチは10:00の開店と同時に並び、売り切れ次第終了。1日1回各種12~15個しか作らないため、午前中に訪れるのがベストだ。
東京ウォーカー編集部