四季の絶景が魅力の名刹!5分で知る清水寺の見どころ

関西ウォーカー

音羽山の中腹に位置する、本堂の清水の舞台


東山三十六峰の一つ、音羽山の山懐にあり、778年に延鎮上人(えんちんしょうにん)が開山。境内に清い湧き水が出ていることからその名が付いたとされる清水寺は、1994(平成6)年にはユネスコの世界文化遺産にも登録された。約13万平方メートルもの広大な寺域には多くの国宝や重要文化財が点在し、なかでも最大の見どころは寄棟(よせむね)造り、檜皮葺(ひわだぶき)、寝殿造風の優美な建築・国宝の本堂。“清水の舞台”として有名で、くぎを使わずに建てられた高さ約13mの勇壮な姿は、多くの人を魅了してやまない。また、“観世音補陀洛(かんぜおんふだらく)の楽土”と仰がれるほど境内の景観も見事で、春は桜、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪と、自然美と建築物が織り成す四季折々の絶景を求めて、日本のみならず世界中から拝観者が訪れる。

ご利益


<音羽の滝>清水寺の名の由来ともなった3筋の水が流れている。“学業成就”“恋愛成就”“延命長寿”と、それぞれご利益があるそう。3筋すべての水を飲むと、受けたご利益がなくなるので注意。

<梟の手水鉢>水で口をすすぐと頭痛や歯痛が治まると言われ、不苦労(ふくろう)になるとか。

<弁慶の鉄下駄>男性がさわると浮気をしなくなり、女性がさわると履物の苦労をしなくなるとされる1足12kgの鉄の下駄。

<出世大黒天>大きな黒頭巾と左肩に宝物袋、右手に打出の小槌を持つ大黒天。出世運や金運を授かると共に、笑顔に癒されよう。

ライトアップ


春、夏、秋の3回、幻想的にライトアップされた夜の境内を拝観できる。観音様の慈悲の心を表した、夜空に向かって放たれる青いひと筋の光「観音慈悲光」が美しい。拝観時間は毎年変動するので公式サイトを確認して。

ライトアップの混雑状況


<昼>京都屈指のスポットだけあり、混雑は避けられない。開門時間前に到着して拝観すれば少しは混雑を回避できそう。

<夜>例年混雑するが、受付終了前であれば比較的混雑を避けられる。早足で拝観することになるが、人が少なくおすすめ。

紅葉


境内各所が真っ赤に染まる。本堂の舞台から見下ろす秋景色は息をのむほど美しい。ヤマモミジなど約1000本、見ごろ11月下旬~12月上旬。2016秋の紅葉ライトアップ11月12日(土)~12月4日(日)。


京都随一の桜の名所で、桜が取り囲む本堂が眺められる奥の院からの景色は圧巻!ソメイヨシノ、ヤマザクラなど約1500本見ごろ3月下旬~4月上旬。

その他の見どころ


<成就院庭園>4月下旬~5月上旬、11月中旬~12月上旬のみ特別公開。普段は非公開ながら上記期間のみ公開される“月の庭”と呼ばれる国指定の名勝。料金600円。

文化財


<本堂(国宝)>1633(寛永10)年に再建された、正面約36m、側面約30m、棟高18mの大堂。

<三重塔(重要文化財)>高さ約31mの建築美の内部には、大日如来像が祀られている。

<鐘楼(重要文化財)>牡丹彫刻の懸魚(けぎょ)や菊花彫刻の蟇股(かえるまた)、四隅の柱の先にある獏と象の木鼻などに注目を。

<奥の院(重要文化財)>本堂と同様の舞台造りで、ここから望む本堂の舞台と京都市街の景観は見逃せない。

<阿弥陀堂(重要文化財)>浄土宗の開祖・法然上人が、日本で最初に常行念仏道場とした場所としても有名だ。

年中行事


<1月>修正会 1月1日~7日に本堂内々陣で、五穀豊穣、家内安全、商売繁盛などを祈願する。

<2月>節分会 節分当日に災よけと招福の星供養が行われる。

<3月>青龍会-観音加持- 荘厳な装束に身を包んだ一行と青龍が、境内をぐるりと練り歩く。4月と9月にも行われる。観覧無料。

<5月>開山忌 延鎮上人と大本願・坂上田村麻呂公の年忌法要。

<9月>彼岸会 三界万霊、諸先祖に対して追善供養の法要を行う。

<12月>除夜の鐘 大みそかに108回の鐘をつき新年を迎える。鐘つきは予約制。

【関西ウォーカー編集部】

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