1月23日に自身初の書き下ろしエッセイ『日本人が韓国に渡ってK-POPアイドルになった話。』を刊行した高田健太。2017年に放送された韓国の大人気オーディション番組「PRODUCE 101 Season2」に唯一の日本人として出演し、現在は「KENTA・SANGGYUN」として日韓で活躍中。また、個人としても講義や個展開催など活動の幅を広げている。初著書への想いや制作過程におけるエピソードを発売記念イベント後に聞いた。
周りからは「自分で書いたの?」って疑われました(笑)
――書籍発売おめでとうございます!発売記念イベントはいかがでしたか?
ありがとうございます!これまでもサイン会はたくさんしてきたんですけど、今回のイベントはとても新鮮でした。作家としてというのもあるかもしれないけど、ファンの皆さんがかけてくれる言葉も違ったんです。生い立ちやアイドル活動での苦悩なども綴っていて、本の内容が少し重たい面もあったので、心配の声をたくさんいただきました。「勇気をもらいました」「家庭環境が似てます」「精神的に大変な時期がありました」という方々もいらっしゃって。実は、最初はどこまで自分の人生をさらけ出すかすごく迷ったんですけど、僕が書いたこの一言で、こうやって救われる人がいるのであれば、書いてよかったと思いました。
――周りの方々から何か反応はありましたか?
友達とかしばらく連絡をとってなかった知人から連絡がありました。「おめでとう」だったら嬉しいじゃないですか。「自分で書いたの?」って言われて(笑)。それくらいすごい文章が書けてたってことだから、心の中で「よし!」って思ってます。ここの内容がよかったというよりは、そういう反応が多かったですね。どう思われてるんだって感じですけど、僕(笑)。でも、身近な友人や家族は「あのときこう思ってたんだね、初めて知った」ってすごく驚いてました。だから本という媒体を通して身近な人にも僕を知ってもらうきっかけになったということで、改めて本当にいい機会をいただいたなと感じてます。
――本が完成したときは、最初に誰に伝えましたか?
母です。書籍の中に母の内容も入ってるので、報告しておこうかなと。母のこと大好きだし感謝してますけど、離婚とかですごく大変な時期もあったから⋯⋯ふざけてですけど、「書いてやったよ、感謝しろよ」みたいな、そんな感じの報告をしました。きっと僕の報告を受けて母は笑ってるんじゃないかな。よく笑う人だったので、ゲラゲラ笑ってると思います。クレイジーでもあったけど、すごく愛情深い人だったからこそ僕はこういう人生を歩めたと思うので。幼いときによく「いつもごめんね」って言われてたんですよ。でもそのおかげで書けた本だからっていう意味で笑ってるんじゃないかなと思いますね。
――相方のサンギュンさんにも報告しましたか?
サンギュンもすごく読みたがっていて。「僕とサンギュン」(P.118)ってとこだけでもいいから訳してよって言われてます。完成した本を持って帰って見せたら、とても驚いてたし、「よく頑張ったね」と言ってくれました。家でも執筆してたし、その間、2人の仕事のことを任せた部分も多かったんですよ。隣でずっと見ていたからこそ、感慨深く見入ってくれた印象でした。
――いつか翻訳本が発売できるといいですね!
出せたら嬉しいですよね。韓国にいるファンはもちろん、サンギュン含めJBJのメンバーの話も出てますし。韓国の知り合いたちもみんなどんな内容か気になってるみたいで。だからいつか韓国語に翻訳できたら、もっと多くの方に僕の想いが伝わるんじゃないかなと思います。