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サウナ好きにはもちろん、そうでない人にも思わず話したくなる、とてつもないサウナ施設がオープンした。JR高輪ゲートウェイ駅の「ニュウマン高輪」内にオープンした「高輪SAUNAS」だ。ドラマ化もされたマンガ「サ道」の作者・タナカカツキ先生が総合プロデュースということで、オープン前から話題となっていたが、満を持して2026年2月9日にオープン。その魅力を、総合プロデュースを担当したマンガ家のタナカカツキ先生に伺った。ひと足早く内覧&体験させていた様子とともに紹介する。
コンセプトは「都市での休息と回復」3つの女性サウナ室で心地よく癒やされる
今か今かと待ちわびていた人も多い「高輪SAUNAS」。まず注目はJR山手線の駅にほぼ直結と言っていい立地。この都心で心身をほぐして深くリラックス&リフレッシュすることをテーマにしている。気になる点や見どころはいろいろあるが、まずは女性側のサウナを紹介したい。
脱衣所のロッカーは入口の靴箱と同じ番号、同じカギで開ける。なので、靴箱を選ぶとき、ロッカー上段がいい人は奇数を選ぼう。ロッカーの手前にベンチのような座れる場所があるのはフィンランドのサウナ施設でよく見る造り。実はこれがなかなかいい仕事をしてくれる。ここに座ったり荷物を置いたりできるので、床に物を広げたり、落としたりすることなく、身支度がかなりスマートになる。ロッカー下段でもこの椅子のおかげで出し入れがしやすいのもうれしい。
水分補給用の自販機は脱衣所内にあり、ロッカーキーについているQRコードで買うことができるのでサウナ前はもちろん、途中、追加で買いたいときにもお財布を出す手間がいらないのは便利。ちなみに飲食物の持ち込みはNGだが、給水器は浴室内にある。
入館料にはタオルも含まれていて、タオルは浴室への入口手前の棚から取るスタイル。ということでタオルを持って浴室へ。中に入ると左手に温かいお風呂と、シャワーブース。こちらのシャワーブースは天井に固定されたシャワー。好みもあるが、ここをスルーして、右手に進むと水風呂やサウナ室があり、その中央に並ぶシャワーブースを利用する。
こちらのシャワーブースは、天井固定タイプと、手持ちタイプがあるので好みのものを。洗顔料、ボディソープ、シャンプー、コンディショナーは設置されているが、こだわりがある人は持参もOK。まずはここで髪と体を洗う。その後、温かいお風呂で体を温めるのもいい。
準備ができたらいよいよサウナ室へ。女性側のサウナ室は3つ。まずは「MAALI(マーリ)」に入ってみる。中を見て驚くのは、木の椅子が並んでいることと、床が石タイルになっていること。通常のサウナ室ではあまり見ない仕様だが、スクラブや泥、ハーブなどを使った独自に開発したリトリートを行うためのサウナ室なのだそう。
この日はタイミングよく、ヘアトリートメントのリトリートと、スクラブのリトリートを体験することができた。ヘアトリートメントのリトリートは、配布されるトリートメント剤を自分で髪に揉み込んだあと、タオルで巻いた状態で蒸気の中で浸透させていく。終了後にシャワーでトリートメント剤を流すと髪がとぅるんとぅるんになっていて感動!
スクラブのリトリートは、最初にロウリュを行い、じんわりと汗をかいてから、ハーブと砂糖を混ぜたスクラブを少量ずつ自分で肌に塗布していく。サウナ施設では塩はよくあるが砂糖は珍しいし、この粒子の細かさにも驚く。そして、やみくもに擦るのではなく、いたわるようにやさしくマッサージをしていく。どちらのプログラムもサウナマスターの方が丁寧に教えてくれるため、ただただその通りやればいいので、サウナ初心者にとっても安心してできる体験だ。
ちなみに、リトリートが行われていないときは普通のサウナとして入ることができる。セルフロウリュができるので、香りと蒸気を椅子に座って楽しもう。
しっかり温まったら、水風呂へ。水風呂は2つ。「渋谷SAUNAS」にもあった横になって入る水風呂と、浴室の中央にある水風呂。横になって入る水風呂は、後頭部が水に浸かるようになっている。
中央の水風呂は、天井から不定期で水が落ちてくるようになっていて、そのときには頭から水を浴びてもいいそうだが、残念ながら体験中は遭遇できなかった。次回はぜひ頭から水を浴びてみたい。
休憩は、専用の椅子のほか、水風呂周辺や「MAALI」の壁面などにあるベンチに座って。このベンチも好きな姿勢で過ごせるように、あえて仕切りなどは設けていない。座り方は自由だが、混雑の様子を見てほかの人の迷惑にならないように気をつけよう。
次に入ったのは「LEAVES(リーブス)」。こちらはサウナストーブの上に置かれた鍋にハーブが入っていて、上から水が落ちて蒸気が上がるとハーブを通して香りが広がるようになっている。
さらに、壁面からエッセンシャルオイルの香りが拡散されるようになっていて、終始心地いい香りに包まれるハーバルに特化したサウナ室。サウナ室を出たあとも香りに誘われてまた戻って来たくなるような空間だ。
サウナ後のクールダウンとしても「高輪SUANAS」でぜひ体験してほしいのがガッシングシャワー。これまで“桶シャワー”を紹介したことはあったが、こちらは見たことのない形のガッシングシャワー。チェーンを引くと、とにかくびっくりする量の水が落ちてくる。もちろん、自分の加減次第なので、まずはゆっくり引いてみよう。いきなり力いっぱい引っ張ると、大変なことになるかも。
3つ目のサウナ室は“都市型サウナ”というのを実感する「PANORAMA」。窓から外が見え、高輪周辺の様子を見ながらサウナが楽しめる。まさにパノラマの景色だが、外からは見えないようになっているので、裸でも安心して外を眺めることができる。また、ベンチに座ると足が着かないようになっていて、独特の浮遊感を楽しめるというのがポイント。
このサウナ室で行われるのがハーバルリトリートで、植物やハーブを取り入れたプログラム。ロウリュも香りもすべてが心地よく、白樺などの枝葉を束ねたウィスク(ヴィヒタ)と呼ばれるものを使って香りと蒸気で心身をリラックスへ導いてくれるので、ここでもただただ五感をゆだねていればいい。
3つのサウナを体験し、もう、とろける一歩手前。リトリートプログラムはもちろん、リトリートを行わないときのサウナもすべて新しい体験で、ここが山手線の駅前だとか、商業施設の中だとか、すっかり忘れてしまっていた。最後に温かいお風呂に入ってサウナタイムは終了。温かいお風呂好きとしては、このひと工程があるだけでもかなりうれしい。
タオルできっちり体を拭いて脱衣所へ。ドレッサー面は3カ所あるので空いているところへ。ドライヤー、OSAJIの化粧水、乳液、ヘアブラシ、歯ブラシ、綿棒がそろっている。これだけそろっていれば、本当に手ぶらで利用できるのでフラッと立ち寄っても安心だ。
形もサイズも特徴もすべて異なる個性的な5つの男性サウナ室
事前体験会では水着着用で男性側サウナ室を体験することができたので、簡単に男性側も紹介したい。こちらには特徴の異なるサウナ室が5つある。ただ、サイズや温度設定が違うということではなく、それぞれの個性が際立っているので全部体験したい。
一番大きなサウナ室が「SOUND」。高性能なサウンドシステムを搭載している。収容人数は40名と広々とした空間で、複雑に入り組んだ、異なる高さの座面が特徴。座る場所や高さによって体感が変わる。
このサウナ室のストーブの上にある反射板は円錐状で、ロウリュで水をかけたときの音など、音を心地よく響かせ、余韻として残してくれる。この響きはほかでは体験したことのない感覚。
この「SOUND」で行われる「サウンドリトリート」はシンギングボウルを使ったもの。金属製の器と叩いたり、擦ったりして豊かな音を発する。神聖でちょっと厳かな気持ちにもなる音。これによって深い瞑想状態へと導かれ、リラックスできる。
また、「SOUND」では扇を使ってあおぐ「扇のリトリート」やアウフグースプログラムが行われることも。すべてのプログラムの実施時間などは公式サイトで確認できる。
次は「HAMON(ハモン)」。名古屋を中心に展開するサウナ施設ウェルビーの代表・米田行孝さん発案のインスタレーションサウナ室で、ネイティブ・アメリカンの儀式で用いるスウェットロッジをモチーフにしている。サウナ室の中央に不思議な透明の塊があり、そこに水滴が落ちる。天井には美しい波紋が広がり、サウナ室なの暗さと相まって神秘的な雰囲気をかもし出す。
サウナ室の中にストーブが見えない「VALO(バロ)」は、背面部分にストーブが隠れている、いわゆるボナサウナと呼ばれるもの。女性側の「LEAVES」同様、壁面から定期的にエッセンシャルオイルの香りが拡散される。
「ARC(アーク)」は6段の座面がらせん階段のように続く。段ごとに温度が異なるので、その日の気分や好みで座る場所を選んだり、途中で場所を替えたりしながら楽しめる。低めの場所でゆっくり、じっくり温まるのもいいし、上のほうに座ってグッと熱を感じるのもいい。
座面の奥行が広く、あぐらをかいたり、体育座りをしたりと体勢も好きなようにしやすい。また、混雑していないときは足を伸ばしたり、横になったりしてくつろいでもいいそうだ。
「PANORAMA(パノラマ)」は座面と窓の高さが少し違うが、女性側と同じ。セルフロウリュができ、外を眺めながらサウナが楽しめる。